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MOTHER マザー (2020)

監督
大森立嗣
  • みたいムービー 315
  • みたログ 1,325

3.31 / 評価:1090件

娯楽要素なく救いもない作品を受け止める?

  • pha******** さん
  • 2021年11月25日 20時24分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

長澤まさみや少年役、阿部サダヲの演技は素晴らしいが、救いのないストーリーで素晴らしい演技といっても、映画という娯楽としては受け入れがたい。では芸術作品かというとそれでもない。なかなか価値観が難しい映画。共感もできないし、こういう母親がそこらじゅうにいるわけではないし。

母親は精神障害なのか発達障害なのか。単に自堕落なだけとはいいがたい。いつも金がないし、満足な食事もない、寝床すらないこともありホームレスにまで落ちても、改心するような考え方はまたくないようだ。最後は少しは彼女なりの本心があるのかと期待したが最悪の結末でエンド。救いがない。

阿部サダヲのクズ男はまだ類型的なクズで世間にいるような気がする。しかし、長澤演じる秋子は違う。日本には生活保護という最後の砦があるし、実際に使っている時期もあったようだが、秋子はお金があっただけ全部使ってしまうのだろう。長澤ほどのルックスであれば現実的にはいくらでもお金を稼ぐ手段はあるわけで、彼女には一般論は当てはまらない。

なんでこんな母親が誕生したのか、両親や妹をみても虐待があったわけでもなさそうだし、単に妹よりできが悪いから扱いがひどかったというだけでは説明がつかない。なんでこんなモンスターになったのかの説明はない。別れた元夫もまともだし、ただのパチンコ依存ではあそこまでいかない。

そんなモンスター母親であるが、物語の核心は息子との関係性であろう。共依存という言葉がでてきたが、まだ息子が幼いうちから息子に頼っている。息子はまともに教育をうけたら賢そうな少年で、常識ももっているが、母親には逆らうことはできず自分の状況を甘受している。
あれだけ常識がありそうな息子はやはり欠けているものがあり、ついには母親のいうがまま祖父母を殺害する。面会者に対しても、本当の罪悪感は理解しておらず、「生まれた時からダメだったから」と殺人もダメの1つに過ぎず、母親から依頼されたから仕方ないことだったという感覚に共依存の恐ろしさを感じた。全てのことを諦めてきた息子はそれでも母親を憎むどころか拠り所としている。この家族希望ももっていないが絶望もしていないように見える。ただ生きているだけ。

ある意味ホラーのような内容なのであるが、淡々と描かれる2人の人生はその先も変わることはないであろう。たとえ、刑期を終えて出所しても元の2人に戻るだけ、そんな救いのない、多分、二度とみることいはない作品。長澤まさみがいくら演技で評価されてもこれが代表作とはなってほしくないなあ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 絶望的
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