2021年5月22日公開

ペトルーニャに祝福を

GOSPOD POSTOI, IMETO I' E PETRUNIJA/GOD EXISTS, HER NAME IS PETRUNYA

1002021年5月22日公開
ペトルーニャに祝福を
3.7

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(9件)


  • sou********

    4.0

    ネタバレ考察を促す問題提起が興味深い。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mai********

    5.0

    強烈な風刺が面白い

    寒中十字架取りゲーム。 ゲームじゃないか。由緒正しきイベント事か。 きっと大方、その昔に司祭様が川を渡っているときに十字架を川に落とし それを誰か庶民が探して見つけたんだろう。 それによって司祭様に感謝され、多くの謝礼を受け取ったんじゃないかな。 謝礼と言っても金銭という事ではなく、生活に必要な家畜や食物とかそういう事。 それが起源で、いつの間にか過去の出来事が忘れられて 神事としてだけ伝わった…そんなところなんでしょう。 だから男女に関係なく十字架を取っても良いはず。 それが神事としてずっと伝えられていく中で 支配階級というか村を運営する指導者たちが男ばかりだったから 「男の祭り」として定着させていっただけの事なんだろう。 そうやって特権意識に酔っていった男たちの意識の中に ペトルーニャが飛び込んでみせたものだから敵意丸出し。 愚かしい男どもの、意味のない特権意識への危機感がこうも愚かな行動をさせるのかというのをこれでもかと見せつけられる。 ペトルーニャに暴言や敵意、殺意を見せる男たちの意識こそが保守思想。 保守的な人たちが、自分の特権を守ろうとしてああいう愚かしい姿をさらけ出す。 ペトルーニャはただ幸せが欲しいだけ。 仕事がしたい、恋人がほしいという誰もが思う事を ただ思っているだけなのに敵意を向ける男たち。 幸せになりたいと思う事はいけない事なんだろうか? 神を象徴する十字架は誰ともなく平等に照らしてくれるのでは? 彼女が手にした十字架は幸せの象徴ではないのだろうか? 男と女を分断するための象徴なのだろうか? 彼女の行為が生んだ狂騒曲は、大人のペトルーニャが幸せを見つける事で丸く収まっていくのだから、如何に男が餓鬼なのかだけがさらけ出されて終わる。 この特権意識に対する強烈な風刺は面白いとしか言いようがない。 こんなアホラシイ特権はドンドン無くしていくべきものだろうと思います。 2021年12月4日シネマテークたかさきで鑑賞

  • Yo.Happy

    5.0

    ネタバレ行動で生まれた、意外な展開と希望。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ron********

    3.0

    もっとコメディタッチでもいいんじゃないか

    第69回ベルリン国際映画祭エキュメニカル審査員賞・ギルド映画賞に輝いた人間ドラマ。 北マケドニアの小さな町。 面接で不採用となったペトルーニャは、その帰りに女人禁制の伝統儀式・十字架投げに遭遇。 彼女が思わず十字架を手にしたことから、騒動が起きる。 北マケドニアの首都スコピエ出身、「ティトフ・ヴェレスに生まれて」などを手がけてきたテオナ・ストゥルガー・ミテフスカ監督が、実話を基に、ペトルーニャの闘いをアイロニーとユーモアを交えながら描く。 脚本はテオナ・ストゥルガー・ミテフスカ、エルマ・タタラギッチ。 出演はゾリツァ・ヌシェヴァ、「マーメイド・イン・パリ」などのラビナ・ミテフスカ、シメオン・モニ・ダメフスキなど。 音楽はオリビエ・サムイアン。 原題「Gospod postoi, imeto i’ e Petrunija」 映倫区分G 2019年作品 北マケドニア=フランス=ベルギー=クロアチア =スロベニア合作映画 配給はアルバトロス・フィルム 上映時間100分 まあ、普通でした。 ペトルーニャは【32才、体型は太め、美人でもない、恋人もいない】という設定。 たしかに、主演のゾリツァ・ヌシェヴァはそんな感じ。 でも、それがどうした!自分は価値がある!と自信たっぷりに言っている。 いやぁ。。。いいですね。 そうだ!そうだ! まさにペトルーニャに祝福を!ってなります。 ちょっとテンポがもうひとつだったように感じた。 なんか乗り切れない。 もっとコメディタッチでも良かったんじゃないかと思う。 ちょっと全体的に印象が薄い。 かなり地味ですね。 数ヶ月したら、全然覚えてなさそう。 でもラストはちょっと爽快感がありました。 昔、いつだったか、相撲の土俵で倒れた人を女性が駆け寄って救命処置した時、「女性は土俵から下りてください」とアナウンスされた事があったのを記憶してます。 どこの国も女性排除の伝統がありますね。 それを守るためなら人命救助も二の次という信仰は、どこにもいまだ存在します。 原題「Gospod postoi, imeto i’ e Petrunija」の直訳が「神は存在する、彼女の名前はペトルーニャ」です。 こっちの方がいいですね。 でも、「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」みたいか。 ■興行収入予想 興行的には、現段階では上映館数12館と少ない。 2021年5月22日(金)から全国順次公開中。 ミニシアターランキングでも上位に入ってないですね。 ちょっと厳しいか。 初登場圏外スタートで、今後もランクインはしません。 ミニシアターランキングでも、ランクインは難しそう。 最終興行収入は1500万円くらいか。 星2つ半(5点満点) ★★☆

  • fpd********

    4.0

    ラストがいい

    なぜそんなことをしたのか、自分でもわからないときがある。何を求めて、何かになりたくて、理屈を超えて、気付いたら行動しているときがある。”性別”の問題は簡単に解けてはいかない。そんないろんなことを”超えた”ラストシーンがとても感慨深い。

  • ********

    4.0

    衝動が切り拓く未来

    2019年。テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ監督。32歳無職の女性は気の進まない面接の帰り、男だけが参加するギリシャ正教の儀式に遭遇する。川に投げ込まれる十字架を奪い合う男たちの集団を見ているうちに、ふいに飛び込んでしまった彼女は見事十字架をゲット。そこから、教会、警察、親、男たちとの間に問題が持ち上がって、、、という話。 自分でも理由がわからない衝動的な行動から、宗教問題、法律問題、親子関係、ジェンダー問題などのひずみが明らかになっていき、最終的にごく私的な承認欲求が満たされていく。衝動に身を任せることは変化のきっかけであることを思い起こさせてくれます。

  • mik********

    4.0

    北マケドニア映画初見!!

    日本ではあまり上映がまれな北マケドニア映画らしく、オープニングからハードロックが流れ、予測不能なミステリー風なドラマという感じ。主人公の女性が幸福なのか不運なのかわからない行動と表現が良かった、100分でした。

  • j9i********

    3.0

    川の流れ

    会議室のむせ返るような新緑の写真の壁紙を背に、ペトルーニャは不敵に笑む。 伝統が〜神事で〜女人は〜穢れが〜とのたまう男どもに記憶がある女性は日本でも5千万人ほどいると思います。 ということで、宗教行事にうっかり乱入しちゃった北マケドニアのペトルーニャさんが心配で〜観に行きましたよ。 マケドニアといえば、直近では素晴らしいドキュメンタリーが記憶に新しいので、また、マケドニアだ〜と期待に胸を膨らませました。 〜〜〜 出だし数秒がインパクトあった。 え、ここ岩波ホールよっ?て思わず思ったロックな爆音の幕開けでした。 ぼっとん、と川に飛び込んだペトルーニャには思わず笑い。 誰だって、幸せアイテムが目の前に流れて来たら取っちゃうよ。ペトルーニャ全然悪くない! さて、目立つテーマは女性の宗教行事の参加の可否からみる社会の諸問題ですが、もうひとつ社会構造の重要問題が挟んでありました。すなわち、ペトルーニャ無職問題。 大学は出たけれど、というつぶしのきかない学部を出た就職難はどこの国も同じですね。 ペトルーニャの専攻は歴史学で好きな時代は文革(中国)で自国の歴史には興味なくて、民主主義と共産主義の融合が理想なんですって。それでなりたい職は秘書ですか。 ペトルーニャ。それは確かに就職先は厳しかろう。せめて秘書検定とかパソコン検定とか数カ国語操れるとか、せめてマックでバイトとか・・・30歳過ぎても一度も働いたことないプー。ちょっとキツいぞ。ついでに、心配する母ちゃんを罵倒したり暴力振るったりするのもいただけないぞ。ペトルーニャ、粗暴なプーで秘書希望。 といった鬱屈した拗らせペトルーニャのご事情がぼっとんと川に飛び込んだ背景にございます。 しかし。 ご当地ではペトルーニャが十字架取ったことなんて誰も興味ない。 ギャハハ〜今年はデブの女がとったど〜とYouTubeで流すレベルのお祭り感覚。 信心深そうな中高年でさえ。 そんなことどうだっていいよ。 そんなこと景気の良い話が聞きたいわ。 肝心の教会はといえば。 司教様は、元々、ペトルーニャが十字架取ったこと責めてないのよ。むしろ、ペトルーニャに女引っ込んでろって十字架を奪った不良どもに返すなさーいって言いました。 イキっているのは、十字架の逆恨みの全員前科10犯ぐらいやってそうな不良集団と警察署長と母ちゃんぐらいなんよ。 父ちゃんは、うちの娘はええ子や〜どっか就職先ねぇか〜てTVカメラに向かっていうだけです。 おうちに十字架持って帰ったペトルーニャは警察に連れて行かれます。 でも逮捕じゃありません。 だって法律違反してないもん。 司教さんはわかってる。 規則にないのよ。女性が十字架取ったらいけないって書いてないって。 よくあるやつですね。想定外。 だって女人はわきまえるものでしょっ。 お嬢さん、結婚式タダでやってあげるから、ちょっとそれ返してくんない? 控えめに頼んでみましたよ。司祭様。 結婚式で釣りやがったよ。 職なし彼氏なしの拗らせ三十路のお姉さまに向かってちょっそれ言っちゃダメよ〜。 世の仕組み。三方とそれを覆う円。 二つの権力者のヒソヒソ話にナニ思う。いっけんすると理解あるフリの宗教者と権力をチラつかせ囁く警察署長。 その脇で喚き散らす暴徒。 それらを覆う大衆の無関心。 中心でぽつんと放置されるペトルーニャ。 取り調べ部屋のお誕生日席に座るペトルーニャ。 入れ替わり立ち代わりやってくる警察官。 ペトルーニャ 踏ん反り返る。 教会の女性差別事件と鼻息荒く田舎町に突入するは女性レポーターとカメラマン。 しかし、レポーターが誘導しようとするも、町人も興味なし、両親は娘の無職問題のほうが一大事、司祭は煮え切らない。 テレビの反響も無し、テレビ局も戻ってこい。誰もが暖簾に腕押し。 彼女の立ち位置からは、世界におけるフェミニズム運動の盛り上がりとは無縁の北マケドニア社会における手応えのなさをみせ、いまみっつぐらいパッとしない経済活動の姿がみえる。 町の不良どもにとっても、一年に一度、スポーツのように派手に騒げる大事なお祭りなのでしょう。信心深くはなくともささやかな人生の戦利品。 経済に明るい展望がないところに深く根付いている宗教は硬く伝統を守る。教会は民衆の大多数の拠り所なのだから。 よってたかった三方は詰め寄るが。 しかし、ペトルーニャの自主性は守られる。 ペトルーニャは三方をそれぞれ見つめる。 かくしてペトルーニャはどうでるか。 攻防の夜。 夜が明ける。 これは、ペトルーニャの荒ぶる心の声を聴いたキリストさんの粋な計らい? 十字架は行きたい人のところへ行っていたってこと? 信心深くない人も神さまは見捨てないよってお話? それとも母ちゃんの信心が届いたか。 もう、家でてって欲しい、就職じゃなくてアレでもいいからさ、ですか。 ペトルーニャ伝。 十字架が執り持つ縁話。

  • nn1********

    4.0

    一口寸評

    いかにも女性監督らしいワンシチュエーション映画。 他愛のない話を、国情や因習、性差別の問題にまで高めている。 北マケドニア(旧ユーゴスラビア構成国)の田舎町で暮らす、32歳・独身・恋人無しのペトルーニャ(ゾリツァ・ヌシェヴァ)は、女人禁制の祭りで、男だけが受け取れるはずの、‘幸運の十字架’を偶然手に入れてしまう。 町は大騒ぎ。男たちは怒り、司祭は困惑、警察沙汰になる。 祭りを取材するために訪れていたTV局の女性キャスターが、フェミニズム的共感から彼女を追うが…。 この女性キャスターがいいアクセントに。 ペトルーニャは大学卒、この国では大学を出た女性のほうが就職が難しいようだ。 豊満な肉体に目力のあるヒロインが魅力たっぷり。 ‘キリストは女性だったかもしれないじゃないか’なんて、アイロニーとユーモアに溢れた後味のいい佳作である。 つい、ペトルーニャに本当の幸せが訪れますように、と祈ってしまった。

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