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白い暴動 (2019)

WHITE RIOT

監督
ルビカ・シャー
  • みたいムービー 29
  • みたログ 25

3.19 / 評価:16件

音楽も人も無力なんかじゃない。

ザ・クラッシュはアルバム「ロンドン・コーリング」を持ってるぐらいで、本作タイトル同名曲は聴いたことがある程度。
国民戦線についてはなんとなく知ってたことを先日観た「カセットテープ・ダイアリーズ」で思い出したけど(隣家のおじさんのセリフ!)、ロック・アゲインスト・レイシズム(RAR)に関してはなんにも知らなかった。

■背景と展開
第二次世界大戦後、労働者不足を解消するために多くの移民を受け入れたイギリス。しかし70年代になると深刻な経済の不振によって安い労働力である移民たちに職を奪われてしまう不安が募り、排外主義、人種差別意識が高まっていった。

移民を拘束して国外へ出すべきだ。
この国は10年後、植民地になる。

政治家や、有名アーチストでさえこのような発言をし、極右団体の国民戦線(NF)が我が物顔で示威行動を繰り返した。
それに異を唱えた芸術家のレッドが、ザ・クラッシュのパワフルなLIVEに触発され、「イギリス国民は一つだ!」の声を上げて仲間たちと共にRARを立ち上げたが…

という背景と展開を、当時のリアルな映像とRARメンバーへのインタビューでつないでいくドキュメンタリーなんですが、エンタテイメントとしては超面白く、いま2020年がまさにこの延長線上にある状況であることには暗澹たる思いになりながら、とても考えさせられることの多い作品でした。

RAR創設秘話や、有名アーチストの思想表明やダンマリ、パンクとレゲエの音楽的意味合いでの結びつき、そしてレッドたちも想像しなかった、ヴィクトリア・パークに押し寄せた8万人の市民たち…
生、映像の別なく、いままで観てきたLIVEの中で、まったく異質の熱がある。主張がある。怒りがある。願いがある。

これの監督ルビカ・シャー。イランとパキスタンにルーツがある若きイギリス人女性。
映画の最後の字幕のとおり、まだ終わっていないのだ。

でも本作が持つシンプルで強いメッセージは、いまの状況下に対しても無効ではないと思った。観ておいて本当によかった。

音楽(人)は、無力なんかじゃない!
音楽(人)を愛し、差別を憎め!
分断するな、連帯するんだ!
憎み合うな、音楽(人)で溶け合うんだ! 

最後にザ・クラッシュ「白い暴動」の一節を。

白い暴動
俺は暴動を起こしたい
白い暴動
俺たちの暴動を
困難を抱えた黒人は
抗議のレンガを投げる
白人は学校へ行き
マヌケになる勉強を
教えられたことを
ただやってるだけさ
白い暴動
俺は暴動を起こしたい
白い暴動
俺たちの暴動を

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • パニック
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  • 恐怖
  • 勇敢
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