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オフィシャル・シークレット (2018)

OFFICIAL SECRETS

監督
ギャヴィン・フッド
  • みたいムービー 167
  • みたログ 268

4.01 / 評価:215件

Bloody liar!

  • bakeneko さん
  • 2020年10月6日 6時53分
  • 閲覧数 327
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

マルシア&トーマス・ミッチェルが2008年に発表したノンフィクション『The Spy Who Tried to Stop a War』を、「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」でも英国的正義についてのディスカッションを見せてくれたギャヴィン・フッド監督がキーラ・ナイトレィ主演で映画化したもので、湾岸戦争直前の2003年にアメリカの戦争推進工作をマスコミにリークしたイギリスの政府通信本部の女性職員の正義と勇気を直視してゆく社会派映画の力作であります。

2003年2月。イギリスの政府通信本部(GCHQ)の中国語翻訳スタッフとして働いていたキャサリン・ガン(キーラ・ナイトレィ)は、アメリカとそれに阿るイギリスのブレア政権が秘密裏に行っていた工作に関するメールを入手する。彼らは国連の安保理でのイラクに対する軍事制裁決議を有利に進めるために、非常任理事国の弱みを掴んで協力させるべく通信を傍受すべしとの命令をメールで職員に配布していた。キャサリンが正義感からメール文書を報道機関にリークしたことで世界中が紛糾し、GCHQは犯人探しに躍起になる…というお話で、広島で育ち台湾で教育を受けた英国女性の良心と信念に基づく正直な行動&明確な論旨&勇気が実話であることに驚かされます。

“国家公務員の役目は?”と訊かれて“政府ではなく国民に奉仕することです!政府は次々と変わってゆきます、国民を騙している政府に加担することは国民を裏切ることです!”―という台詞が本作の総てを語っていて、権力や時の趨勢に媚びない毅然とした生き方は「わが命尽きるとも」などの名作も思い出させます。
また、裁判に対峙しての細かいルールや証拠をきちんと論議してゆく―法廷映画としても一級の論理性を示している作品でもありますし、理屈では敵わないと嫌がらせをする司法機関のいやらしさも赤裸々に提示されています。
そして、諜報活動の専門であるMI6やCIAなどの専門家たちでさえ国家レベルの不正行為を苦々しく思っていたことも興味深く示されていて、“皆心の中では反対なのだけど…”と長いものに巻かれる心境だったこともわかります。

“彼女の様な考え方を日本の官僚も持っていればなあ~”と英国のジョンブル魂が羨ましくなる作品で、アメリカと英国で違う綴りの単語があることも興味深いですよ!

ねたばれ?
劇中に出てくるfavorite(アメリカ)とfavourit(イギリス)の様に、アメリカ英語とイギリス英語で違う綴りの単語は、米国の辞書編纂者Webster (1758 - 1843)がアメリカの教科書や新聞、公文書において綴りを簡略化したことに由来します。

詳細評価

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