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上映中

82年生まれ、キム・ジヨン (2019)

KIM JI-YOUNG: BORN 1982

監督
キム・ドヨン
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  • みたログ 482

3.65 / 評価:414件

隠れた女性の生きづらさを暴きだす映画!

  • fgq***** さん
  • 2020年10月20日 18時41分
  • 閲覧数 966
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

映画『82年生まれ キム・ジヨン』は、韓国でベストセラーになった同名の小説が原作。
 現代においても未だに存在する女性蔑視、男女差別、賃金格差、子育ての母親への押し付けなど、社会から抑圧された女性の現実を描く。
 韓国映画ではあるが、女性差別の状況は日本も全く同じ。
 多くの女性の共感を呼ぶと思われるが、観なければならないのは男性。
 女性の問題だけでなく、自分の病気を認めないメンタル疾患のリアルも描いている。

 本映画は子育てと復職に悩むジヨンの物語であるが、私の会社でも、10数年前は、結婚・出産を機に退職される女性職員は多かったように思う。
 今は出産しても復職することがほとんどとなってきた。
 数年ほど前からではあるが、男性職員も子供が生まれる場合は、ほぼ半強制的に育児休業を申請するようになった。

 先日、ある男性職員が育児休業を申請したのだが、その書類の名前が「『男の』育児休業」だったのに少し違和感を感じた。
 育児休業に男も女もないだろう。
 もちろん男には出産はできないが、育児はできる。
 まだ過渡期だから仕方がないのだが、いずれは、この書類から「男の」を消す努力をしなければならない。

 しかし、そもそも、子育ては実母が行わなければダメなのだろうか。
 劇中、ある男性が、子供をベビーシッターに預けて仕事をする女性職員に対し「子供が愛情不足になるのではないか」と発言する。
 はたして、本当に実母が育てなければ愛情不足になるのだろうか。
 そんなことはない。
 親というのは必ずプラスになる存在ではなく、プラスにもマイナスにもなるもの。
 育児放棄・虐待をする毒親がプラスになるわけがない。
 確かに子供の成長には、見守りと自分を認めてくれる存在は必要だと思う。
 しかし、それが血縁者でなければならない理由はない。
 ベビーシッターだって、保育園だっていいのだ。
 女性の社会的・精神的自立や、自己実現を真に可能にするためには「社会全体で子供を育てる」という環境にしなければならない。

 ともかく、本映画は、問題意識を持った人たちによる問題提起の映画。
 これこそが映画を作る本質。
 アクション・CG・VFXだけの映画に用はない。
 本映画は、この秋、最も観なければならない傑作映画だと思う。

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