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君が世界のはじまり
2020年7月31日公開

君が世界のはじまり

PG121152020年7月31日公開

roj********

3.0

君さえいれば世界は変わる青春

ふくだももこ監督が自身の小説『えん』『ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら』の2作をミックスして映画化。 大阪の高校生達のとりとめのない姿を描いた青春作品。 監督の前作『おいしい家族』は家族の多様性を優しい着眼点で包含した作品で、一気に監督のことが好きになったのだが、本作は高校生達の家族、それぞれの悩み、関係性をやり過ぎないバランスで思春期のモヤモヤを描いている。 登場人物達は複雑な悩みを持ちながらも、やっぱりそれぞれを否定しない。その、良い感じの距離感でそのままでいいんだよと言っているような視点はやはりふくだももこ監督だなと思わされた。 一歩間違えば、自分たちもあの子と同じように殺してたかも。 あの子と同じように暮らしてたのに。 でもその違いって? 息苦しい思いをつのらせる青春。 そんな世界のなかで、君がいれば。 君さえいれば。世界は変わる。 高校生にとってはそれがすごく大事なことなんだと気づかされる。 ハッとさせられる綺麗なカットもあり。 泣いてる姿を見るシーンと 朝の光の中のキスと 最後の水たまりが好き。 前作よりも情景重視に感じる。 ブルーハーツの使い方も、スッと「気が狂いそう」に入ってくる。 主人公の松本穂香ちゃんの友人を演じる中田青渚ちゃんがすごく良い。 奔放だけど惹かれちゃう感じがすごく上手い。後半出てこなくなってしまって寂しくなったら最後にやっぱり彼女が持っていった。好きになるわ、そりゃ。

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