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上映中

ミッドナイトスワン (2020)

監督
内田英治
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  • みたログ 9,772

3.92 / 評価:9047件

普遍的な草彅剛の演技力

  • Gibson J-160E さん
  • 2021年5月4日 9時56分
  • 閲覧数 1474
  • 役立ち度 11
    • 総合評価
    • ★★★★★

「ヤクザと家族」「すばらしき世界」と傑作が見られて満足していて後回しになったが、やっと本作を上映館で鑑賞できた。そして今年どころかここ数年の邦画でも屈指の大傑作だということが分かった。

トランスジェンダーと育児放棄されたバレリーナ少女。
この組み合わせは、何となく北野武映画に通じるものがある。台詞回しやカット割りでも影響を感じる箇所はある。しかし北野武作品以上のもの、というか映画論評の要素では解明できない感情表現がこの映画のキモと言える。

それは、いうまでもなく草彅剛の演技である。もし彼がこの作品の主役でなかったら、これほどのクオリティを獲得していただろうか。それは一般的な演技の範疇を超えてスクリーンから感情がほとばしる程、情熱的なものだ。
「タクシードライバー」のロバートデニーロ、「羊たちの沈黙」のアンソニーホプキンスに勝るとも劣らないし、最近観た中で一番近いのが「ジョーカー」のホアキン・フェニックスだと思う。

リアルな感情表現を芸術にまで昇華しているところが本作の凄さであり、過去の邦画を遡っても黒沢・小津時代まで行き着くのではないだろうか。時代を輪切りにしたような切迫感、全く隙のないシナリオ、印象的な音楽、名シーンの連続。それでいて一流の娯楽作品になっている。

ついでにラストの一課のダンスシーンは完璧だった。最後のカットまでの一連の流れが素晴らしく、ここまでセンスのあるラストシーンはなかなか観ることはできないだろう。

例えば近年のカンヌグランプリや、アカデミー外国映画賞を受賞した邦画より本作が劣っているところは一つもない。私が理解できないのが、何らかのバイアスによりこの作品をメインストリームから蹴落とそうとするならば、それは邦画界にとっても映画ファンにとっても不幸なことである。

まあ日本アカデミー賞を受賞したことは一番意外であったが、、、、

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