4.0点
冒頭、クォン・サンウ演じるヒョヌは、妻ソニョンに何かをせがまれている。 気が乗らないが、仕方なく渋々承諾し、ある大きなパーティー会場へ。 それは、前代未聞の壮大な離婚式で、式を行うのがソニョンの離婚の条件だった。 こうして離婚が成立し、自由の身となったと思ったヒョヌだったが。 車で接触事故を起こしたと、ソニョンから連絡が入って助けに行く。 その後も、手を怪我したと連絡が入り、何度も呼び出される羽目に。 結局、ヒョヌはソニョンの身の回りの世話をし、一緒に過ごすことになる。 ソニョンが超ワガママで、自分勝手にヒョヌを振り回すのにイライラが募る。 せっかく離婚したのに、ソニョンに翻弄され続けるヒョヌが気の毒だった。 下着メーカーで働くヒョヌは、さほどダメ男というわけでもないし。 離婚の原因は分からなくもないが、あまりソニョンに同情も出来ず。 事あるごとにヒョヌを頼るソニョンの依存心と身勝手さが、腹立たしかった。 お人好しで断れないヒョヌのキャラも含め、クォン・サンウが魅力的。 途中、パンツ1枚で踊る場面や、サウナに入る場面で、しっかり肉体美が拝める。 アクションじゃないのにバッチリ鍛えている、見事な筋肉が見れるのも嬉しい。 クォン・サンウがカッコイイから、余計にお相手に苛立つのかも。(笑) ソニョンは酔っぱらって漢江に落ち、通りがかりの獣医サンチョルに助けられる。 病院に駆け付けたヒョヌは身投げしたと聞かされ、嘆くのが可笑しかった。 ある日、ヒョヌは会社を代表してクレーマーの対応をすることになり、差出人を訪ねる。 メールでクレームを送っていたのは、旧友のサンチョルだったと判明。 久しぶりの再会をきっかけに、その後も会って酒を飲むようになった二人。 その間、ソニョンは助けてくれたお礼にとサンチョルを訪ね、仲が急接近。 度々デートを重ね、すっかりサンチョルはソニョンに惹かれていく。 独身で恋愛下手なサンチョルは、彼女がバツイチだと知り、同じくバツイチのヒョヌに相談。 ヒョヌはアドバイスをするが、その相手がソニョンだと知って驚愕する。 ひとまず、元夫婦という関係性を明かさないまま、交際を続けるのだが。 何も知らないサンチョルとのやり取りが、滑稽で面白可笑しい。 互いの複雑な心情が交錯していくのが、微笑ましくも愉快で楽しい。 ヒョヌはやはり気になるし、彼女には幸せになって欲しいと願っている。 ソニョンもやはり気になるし、新たな恋にイマイチ踏み出せずに戸惑う。 三角関係のドタバタ劇は、ラブコメでは鉄板のプロットである。 サンチョルという新たな存在が加わることで、これまでの関係が変化していく。 また、失って初めてその存在の大切さや有難さに気付くのも、よくある事で。 少し離れてみた事で、冷静になり色んな事に気付くのもよくある事。 最後まで、恋の行方がどうなるのか、ハラハラドキドキものだった。 ヒョヌは、ある連絡を聞き、彼女との過去を思い出し情熱を取り戻す。 初心に立ち返ることは、人生でも恋愛でも必要なことなのかも。 互いを見つめ直すには、一旦離れる事が必要だったという事か。 決意をしてからのドタバタぶりは、スピード感があって良かった。 それだけに、なぁ~んだ、というオチは、温度差も含め可笑しかった。 すぐにとドラマティックにいかず、その後を描いたのもリアリティある。 冷却期間と準備期間を、しっかり取ってから・・・と言うのも大人っぽい。 見終わって見れば、サブタイトルでネタバレしちゃっているわけだが。 離婚を経験してからの、双方の成長と人生再生物語でもある。 ラストは爽やかで、奇跡的なハッピーエンドでホッコリした。 脇の人物とのやり取りも笑えたし、充分満足出来るラブコメだった。