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スパイの妻<劇場版> (2020)

WIFE OF A SPY

監督
黒沢清
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3.49 / 評価:809件

文字通り、愛と正義を賭けている

  • ywr***** さん
  • 2020年10月28日 14時18分
  • 閲覧数 1071
  • 役立ち度 41
    • 総合評価
    • ★★★★★

「劇場版」とつくのは、NHKのBS8Kでやっていたものを、ほぼ変えずに映画用に上映したからだと後で知りました。NHKが映画を手掛けるというのも意外でしたが、高精細8K…? 映画館の環境にもよるのかもしれませんが、観ている分には、ちょっと画質粗いなぁと思っていたくらいです。

映画HPでは「スパイの妻が銀獅子賞にふさわしいことは明らかでした」と、ケイト・ブランジェットのありがたいお言葉を紹介しています。それにふさわしいかどうかはともかくとして、愛と正義を賭けた上手い作りだと思いました。

文字にすると、愛と正義を賭けたというのは、少々ダサいですが、本作はまさにその通り。国家機密と夫婦の関係と正義という3点は通常、横に並ばないもの。国家機密レベルの情報のやり取りをするミッションインポッシブルでも、妻との関係は描かれていましたが、ちょっと趣旨が違います。

満州に行った旦那である優作(高橋一生)が何か秘密を隠していると感づき、不安になる妻からの攻めの一転。夫婦の共謀そして…予想外の流れに。誰が通報したのか、理解したときの衝撃。 主導権の入れ替わり、状況の一変というスリリングな展開から目を離せません。

いち商人の優作が国家機密を握れるのか?という指摘はありますが、彼は一般人だという設定が重要なのであって、そこは気になりません。むしろ、日本が世界から敵視されても仕方がないと思えるほどの正義感。そこまでしてなぜ?というのが言葉では伝わりますが、体感的に納得しづらい。その正義感を示すエピソードがあればよかったです。

もう一つは、神戸が舞台というのに、有馬温泉にしても神戸の街並みにしても、全体像が映らないので、神戸っぽさを感じられないところ。
神戸港の入口ゲートも、何シーンも使いまわしたセットですが、門構えがあるだけでその先の海が感じられませんでした。
その一方、質屋のシーン後の神戸の街並みの再現セットは見事でした。

太平洋戦争前のブルジョア貴婦人的な衣装も、着こなした蒼井優さん。当時の上流階級のようなしゃべり方も現代とは異なり、難しかったと思います。東出さんのどこか不気味さを感じる風貌も、適役でした。
蒼井優さんの「私は狂ってはいないということがこの時代では狂っているのでしょう」とはガツンと来たセリフです。

詳細評価

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