ここから本文です

上映中

スパイの妻<劇場版> (2020)

WIFE OF A SPY

監督
黒沢清
  • みたいムービー 479
  • みたログ 998

3.50 / 評価:807件

舞台演劇のような言葉の応酬

  • ありおりはべり さん
  • 2020年11月22日 18時30分
  • 閲覧数 274
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

とでも形容すべき、ちょっと大袈裟な台詞回し。でも、特に声のトーン、しゃべるスピード、歩幅の狭い歩き方など、蒼井優が研究しつくして嬉々として演じているのであろう昭和前半の貞淑な婦人像が、一見、自我に目覚めてるようで他人への依存度が実に大きいという矛盾を孕み、実に滑稽なカリカチュアとして略二時間でずっぱりな、文字通り主演女優の面目躍如、彼女を観賞する映画であることは間違いありません。清楚なようでエロチック、南アルプス天然水のパッケージを纏った媚薬とでも申しましょうか、ねっとりと観客の脳髄に絡みつく印象を残すのでした。
自称コスモポリタン、やってることは連合国側のスパイでしかない高橋一生演じる旦那が本当は何者なのか、明示的には語られませんが、結末が彼の妻への深い愛情ゆえなのか、はたまた利用しつくして足手まといを切っただけなのか、それも鑑賞者の想像に任されて、甥っ子が可哀想過ぎない?憲兵にマークされてたにもかかわらず、旦那はどうやって極秘フィルムを撮影し得たか?旦那に尽くした貿易商社の社員を皆路頭に迷わせてトンズラかよ?!など、腑に落ちない点は多々あれど、蒼井優の怪演がそんな粗を補って余りある映像美。初めて見た気がする恒松祐里のおでこ全開姿も可愛らしく、その口から吐かれる関西弁が、あの面白かった夜ドラ、女子高生の無駄遣いの劇中劇の中の彼女にも似て、ますます将来を期待させるのでした。そうそう、かの東出くんは、こういう融通の効かないまっしぐらなバカをやらせるとホントぴったりはまりますね!惜しむらくはラストの病院外の風景が、いかにもなスタジオセットで、NHKさん、関東軍をディするその政治信条から来る気合いと同じくらいの情熱で、映像の細部にこだわってほしかったな、この際最後まで……

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • ファンタジー
  • ロマンチック
  • 絶望的
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ