レビュー一覧に戻る
おもかげ
2020年10月23日公開

おもかげ

MADRE/MOTHER

PG121292020年10月23日公開

nn1********

4.0

一口寸評

冒頭の約15分のワンカット映像が、17年のアカデミー短編映画賞にノミネートされたという。 スペインに住むエレナ(マルタ・ニエト)は、別れた夫と旅行中の6歳の息子から、フランスの海辺で一人ぼっちでいるという電話を受け、それが最後の会話になった。 緊迫感に満ちていてそれなりに面白いが、やはりちょっと物足りない。 監督が続きを描きたくなった気持ちは分かるし、観客もこれを見たかったはずだ。 10年後(ここからが新たな本編)、息子の失踪現場近くのカフェで働くエレナは、彼の面影を宿す16歳のフランス人少年ジャンと仲良くなるが…。 海や森の自然をバックにした映像が滑らかで美しく、ときどき手持ちカメラによる長回しが炸裂する。 まったりとしたこの映像感覚は嫌いではない。 ただ、エレナは母性でジャンに近づきジャンはエレナに女を感じた、という年の差恋愛ドラマ風の展開には少し興醒めした。 エレナはなぜ、元夫を赦し再生できたのか? 肝心なシーンを見せてくれないので、解釈は人によって異なる。 イライラする気持ちを抱きながらも、女心には疎いゆえ深く考えるのはやめた。

閲覧数951