一口寸評
- nn1***** さん
- 2020年12月14日 12時22分
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- 総合評価
全33シーンをすべてワンシーンワンカットで綴る、脱力系監督の最新作。
市井の人々の些細な日常風景を、淡々と積み重ねたオムニバス風の作品だった。
ファーストシーンは、高台の公園のベンチに腰かけている男女を固定カメラの長回し(約3分)で映し、会話はといえば、女「もう、秋ね」男「うん」だけである。
テーマは、‘人生における間の悪さ’、とでも言おうか。
独特な映像の肌ざわり、構図や色彩の妙は相変わらずだ。
シャガールの絵のような、男女が空飛ぶシュールなシーンは真ん中あたり。
下界に蠢く人間どもの不幸を嘆き悲しむ、アダムとイヴのように見えた。
登場人物のなかでは、神を信じられなくなって、精神科医に相談したり、酒に溺れたりしている神父に同情した。
とはいえ、前作『さよなら人類』(14)越えを期待すると拍子抜け。
カンヌの銀獅子賞は誰がどこを評価したのだろうか、よくわからない。
次は、もうちょいと力作?を希望する。
評価は、4★に近い3.5★で。
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