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10万分の1
2020年11月27日公開

10万分の1

1122020年11月27日公開

UrbanDockGoer

3.0

キレイになった祐奈 だけが救い

平祐奈に注目し始めたのは4~5年前。 可愛くかつ個性が有ったのでブレイクするかと思っていた。しかし、その後小ブレイクは果たしたが、大ブレイクには至らず、最近しばらくはスクリーンから遠のいてしまった。  その彼女を久しぶりに予告編で目にした時、美しく成長した姿に「おっ!」となった。 それ以来彼女との再会を楽しみにしていたのだが・・・ 【物語】 高校剣道部に所属する桐谷蓮(白濱亜嵐)と、マネージャーの桜木莉乃(平祐奈)。莉乃は蓮に思いを寄せていたが、長い間眺めているだけだった。しかし、ある時蓮からの告白で、二人は付き合い始める。 これから2人には幸せが待っているはずだったが、莉乃の体に異変が起きる。 足が思うように動かなくなり、精密検査の結果、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)だと判明する。絶望する莉乃を、漣、友人の千紘(優希美青)、瀬祥(白洲迅)、そして両親を失った莉乃を育てた祖父(奥田瑛二)らが励ます。 【感想】 主演の2人の演技の稚拙さもあるが、 それ以上に脚本・演出が拙いと思う。 そもそも難病モノというのはまともな作品に仕上げるのは難しい。 特に実話でない場合、安っぽいお涙頂戴作品に陥るリスクが大きい。 その点、本作の結末は「主人公の死が悲しいでしょ」というパターンでないのは良かった。終盤はなかなか良いシーンもいくつかある。 が、しかし、話のつながりが残念。 いくつかの撮りたい感動シーン有りきで、そこまでの経緯・展開が雑と言うか練られていないと思う。 例を2つ挙げると、 冒頭莉乃は漣を眺めているだけで幸せという奥手の少女として描きながら、漣に告白された途端に漣をリードあるいは翻弄するような強気少女に変身!  「なんじゃ、こりゃ?」 だった。愛されている自信が徐々に彼女を変えて行くなら分かる。でも、その変化の様を描かず、いきなりのキャラ変。 2つ目はALSに関わる莉乃の気持ちの変化。これが本作の肝、主題につながる部分のはずだが、これがまた全く心動かされる描写になっていない。 まず、誰でもとんでも落ち込むはず。後ろ向きになり、自暴自棄にもなるはず。 どん底に落ちた主人公が、周囲の励ましを受けて這い上がり、前に進む勇気を取り戻す姿が感動を生むはずだった。 ところが、莉乃の絶望の描写が余りに軽く、時間的にも短く、あっけなく気を持ち直してしまうので、「そんなわけないだろう」になってしまう。 莉乃の絶望、苦しみ、孤独、深い闇こそ丁寧に描くことが必要だったと思う。 他のALS患者に会いに行ったシーン、クラスで莉乃がALSであることを打ち明けるシーンとか卒業のシーンは凄く良かっただけに、余計に残念。 その他、会話のキャッチボールにも違和感を覚えることが多かった。フィクションのリアリティーとか展開の納得感は会話の自然さに負うところが大きいが、脚本の練られ度合いの低さがそこにも出ていたと思う。 それは置いといて、目当ての平祐奈 久しぶりにじっくり観たわけだが、残念ながら演技という点では首をかしげることが何度か。表現が下手というより、「ここでの莉乃のレスポンスは違うのでは?」と解釈・感性に違和感を覚えた。 こういうところが大ブレイクに至らない理由なのかも知れない。 ただし、キレイになったと思う、つくづく。 特に横顔、所謂Eラインがこんなにキレイな女の子だったとは知らなかった。 もともと、主目的は祐奈観賞だったので、そういう点では大満足ではあるのだが・・・ 脚本・演出、さらに加えれば編集には甚だ不満足だけど、祐奈加点で総合★3。

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