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犬部! (2021)

監督
篠原哲雄
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4.08 / 評価:767件

林遣都君の暑苦しくない熱血漢ぶりが良い

我が家には今まで12匹の猫と1匹の犬がいました、すべて保護猫・犬です。
過去形になっていますが、いまは猫二匹のみです。
獣医さんには常にお世話になっている状態で、人気の獣医さんは二時間待ちなどザラなんです。その獣医さんの待合室にコミックス版の『犬部』が置いてありました、何度も読んでいるのですが常軌を逸した犬好きの颯太に、いやいやここまでは、と思うのですけど実話なんですね。
とはいえMAX猫9匹だったころの我が家も異常でしたが‥‥
コミックスまんまの颯太のアパートが再現されているのに先ず笑ってしまいました。

映画は”犬部”を結成した学生時代の保護活動から、16年後の現在、一つの事件を中心にかつての仲間を巻き込んでそれぞれが成長していく姿を描いています。

メッセージ性はもちろんあるし啓蒙的なものもあるけれど、それらは押し付けがましくなくストーリーの中に自然に溶け込んでいる。
よく言えばとても観やすく、青年たちは純粋だし、動物は可愛い。
気持ちの良い映画だと思う。
その分いろんなことが深くは追求されていない、なので、心に何かが残るという深さが感じられない、良くも悪くも青春映画ということが前面に出ている映画だと思う。

颯太という破天荒な人物の成長物語としてのみ見れば、こういう人物の魅力というものがよく伝わってくる。
ただ群像劇という風に観ると、彼を陽とすれば陰にあたる友人涼介を対比させもっと人物像をしっかり作り込むべきではなかったかと思う。

同じ志を持ちながら違う道に進んだ涼介に何があったのか、動物管理センター(保健所の管轄だろう)の実態が語られる、そこで彼は努力したしそれなりの成果も出したけれど結局は精神的に耐えられなかった。
それは良くわかる、中川大志君は良いキャスティングだと思う、だだこれらのことを同僚の言葉で語ってしまっている、ここはとても残念だ。
颯太に匹敵するくらいの存在感をこのシーンで演技で表現する、そういう演出にすると映画に厚みが出たと思うのだけれど。
愛護活動に無関心だった智彦の父がなぜ変わったのか、智彦の考えに影響を受けたのか、経営者として社会の変化に反応したのか、そのどちらにせよ彼らの活動の結果なので、そのあたりのエピソードも欲しかった。

林遣都君がインタビューに答えて・・・
「撮影で何より大切にしたことは?」
「命を救っている人にしか出せないオーラというか、人間力みたいなものを表現できればと。そこを目指すしかないと思っていました」

ラストシーンの颯太の表情はそのオーラがキラキラ輝いていました。


追記
犬のアウシュヴィッツという”不要犬”の殺処分(この映像が恐ろしい、我々は関係ないと見過ごせない、そのスタンスが良い)、何としてもこれはなくさなくてはならない、自分が変えるんだという涼介の志はよくわかります、でも耐えられず精神を病んでしまったというのもまたよくわかります。
この春悪質ブリーダーの規制法が強化されましたが、こういうことがなくなるよう、少しでも良い方向に進んでほしいです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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