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家なき子 希望の歌声 (2018)

REMI SANS FAMILLE/REMI, NOBODY'S BOY

監督
アントワーヌ・ブロシエ
  • みたいムービー 63
  • みたログ 73

4.18 / 評価:65件

歌声要素が少なかったが魂の演奏は心震える

  • dr.hawk さん
  • 2020年11月26日 7時53分
  • 閲覧数 753
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

2020.11.25 吹替 イオンシネマ高の原


2018年のフランス映画
原作はヘクター・マロット『Sans Fmille(1878年)』
捨て子の少年が大道芸人との交流を通じて自分の両親を探すヒューマンドラマ
監督&脚本はアントワーヌ・ブロシェ


原題は『Remi Sans Famille』、直訳すると「レミには家族がいない」


物語は古びた館にて、雷に怯える少年少女たちに壮年のレミ(ジャック・ペリン、幼少期:マレウム・パキン)が幼少期のお話を聞かせるところから紡がれる

自分も雷が怖かったと話し、そしてパリにてベルブラン夫人(リュディピーヌ・サニエ)に育てられた幼少期を話していく


夫人の夫ジェローム(ジョナサン・ザッカイ)がパリのある邸宅の前で拾った子どもは、その後夫人によってレミと名付けられた

ジェロームは仕事で家を離れており、その先で怪我をしたと知らせが入る

彼は賠償金を取るために弁護士を雇うつもりだったが、稼いだ金は夫人がレミを育てるために使ってしまっていた

そこでジェロームはレミを孤児院に入れて厄介払いをしようと考える

その先で大道芸人・ヴィタリス(ダニエル・オートウィユ)に出会い、彼は1年間レミを貸してくれと申し出る

「見せ物で金を集めるのにちょうど良い」というヴィタリスだったが、実はレミの歌声に才能があると見込んでいたのである

それからヴィタリスは文字を教え、音楽の基礎を学ばせる

そして、レミが口ずさんでいた子守唄を譜面に起こし、「これが君の歌だ」と大事にするようにとそれを渡した


ヴィタリスはかつてカルロ・バルツァーロという名の名高きバイオリニストだった

だが不慮の事故で妻アンジェリーナと息子のエンゾを亡くしており、それを期に名声を捨て、バイオリンを弾かないと誓っていたのである


二人が街を渡り歩く中、ある町でハーパー夫人(ビルジニー・ルドワイヤン)とその娘リーズ(アルバーネ・マソン)と出会う

足が不自由なリーズと打ち解けたレミ

そんな幸福の最中、無許可で大道芸を披露したとの理由でヴィタリスは捕まってしまう

それ自体は無罪だったが、身辺調査の結果偽名を使っていたことがバレて、それを貫いたために2ヶ月収監されてしまう

その投獄の最中、結核を患ってしまうのであった


釈放されたヴィタリスにハーパー夫人はレミをずっと預かりたいと申し出る

だがヴィタリスはレミの歌の才能に惚れ込んでいて、執事としてリーズのそばにいるのではなく、求婚できる立場になれると豪語する

そして最終的な決断はレミに委ね、二人は再び旅を続けることになるのであった


何度も映像化された古典の児童文学なので、ストーリーに関しては知る人も多いだろう

この映画のオリジナリティと言えば「レミの歌の才能に惚れ込んだヴィタリスが育てる」と言う改変部分であり、それによって音楽的な世界観が突出した点であろうか

だが映画でレミが歌うシーンはひとつしかなく、そのシーンが象徴的であっても、ヴィタリスがバイオリンを奏でるシーンの前では霞んでしまう

それほどにヴィタリスの最期の名演は心を打ち、それによって儚い未来が暗示されているところは切なかった


映画としては、そのヴィタリスの演奏に心を打たれたレミが歌を披露することで母親メアリー・ミリガン(ゾーイ・ボイル)と再会すると言う改変を加えても良かったように思う

実際にメアリーが彼の歌声を聞かなくても、どこかでその歌を聞いたメイドなりが口ずさんでメアリーの元に届くぐらいはあってもよかった

メアリーが我が子が生きていると言う希望を持ち、そしてそれを阻もうとするジェームズと言う構図がもう少し明確になれば悪役感も更に増して、母子の再会に感動が生まれたのではないかと感じた


いずれにせよ、地元で字幕版がなくやむを得ず吹替版で鑑賞

声優陣の演技に申し分はないものの、やはり実写を吹替で見ると一気に作り物感が出てしまい、若干テレビ映画っぽくなってしまう

子ども向けの児童文学なので吹替版はやむなしなのは承知ではあるものの、外国語にふれる機会を増やす意味でももう少しバランスを考えても良いのではないかと思う

エンディングで流れるレミの歌『My Melody』が原曲再生日本語字幕なのだから、吹替版にこだわる必要はなかったのではないかと感じた

劇中でレミが歌っていた内容がわかるのがエンドロールなので(ひょっとしたら吹替版はあえてハミングにしたのかもしれない)、そこが字幕なら全編通じてそれに統一する方がよかったのではないかと感じた次第である

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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