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チャンシルさんには福が多いね (2019)

LUCKY CHAN-SIL

監督
キム・チョヒ
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3.57 / 評価:56件

福はなかなか姿を現さないがそこにある

  • moritama さん
  • 2021年1月28日 16時56分
  • 閲覧数 351
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    • 総合評価
    • ★★★★★

主人公のチャンシルが40歳になるまで、プロデューサーとして支えてきた映画監督が死んでしまう。
そこから物語が始まる。
いわば半生を映画に捧げてきたため、婚期も逃し、当然子供もいない。
韓国の映画製作のシステムは分からないが、失職もしてしまう。
プロデューサーとは監督と違い、一般的に何の仕事のキャリアかと言うと、説明しづらく、一言でいうと雑用係のように思われてしまう。
よって転職も難しく、仲の良い女優の家政婦として食いつないでいるのが現状。
まあ、普通に考えればどん底で福など全くない。
ただ、チャンシルの周りの人々は温かい。
間借りしている家の大家さんは読み書きが苦手で、チャンシルさんが先生をしていくうちに打ち解け、開けてはいけないと言われていた、若くして亡くなった娘の部屋に入ってもいいよという。
実はこの部屋には香港の映画スターレスリーチャンを名乗る幽霊が住んでいる。
この幽霊は、下着姿がいつもの出立でなんとも微笑ましく魅力的。
こうした隣人やなかなかいい役がもらえない若い女優、恋心を抱くが全く映画の趣味が違う塾講師、映画界の若いスタッフたち・・
まあ、皆そう上手くは行っていないが、温かい面々に囲まれ、
チャンシルさんは本当に自分が好きなこと、続けたいことに気づかされる。
監督のキム・チョヒは小津安二郎を敬愛する。
小津の映画はドラマチックな展開はなく日常が淡々と描かれる。
家族や隣人との関係性こそが人を豊かにする。
それが人生に光を与えるのだ。言い方を変えれば、それこそが人生にとっての福ではないか。
映画とは暗闇のなかの光で構成されている。
人生に光を与えるものを映画に置き換えて描いた映画。ラストはそんなメッセージのような気がする。

詳細評価

物語
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演出
映像
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