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チャンシルさんには福が多いね (2019)

LUCKY CHAN-SIL

監督
キム・チョヒ
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  • みたログ 69

3.58 / 評価:50件

熟れ残った柿に自分を準えて…

  • bakeneko さん
  • 2021年5月18日 8時45分
  • 閲覧数 248
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

韓国のエリック・ロメールことホン・サンス監督作のプロデューサーを長年務めてきたキム・チョヒが自分を投影して脚本&監督した“アラフォー女性の自分探し映画”で、大好きな小津安二郎監督やレスリー・チャンへのオマージュも物語に盛り込まれています。

クランクインの飲み会で監督が急死したことから、失業してしまったプロデューサーのチャンシル(カン・マルグム)は、一緒に仕事をしたことがある女優のソフィー(ユン・スンア)の元で家政婦をしながら、自分の本当にしたかったことを自答する日々を送っていた。そんな中、ソフィーのフランス語の家庭教師をしている自主映画監督のキム・ヨン(ぺ・ユラム)と知り合い心をときめかせるが…という、職業女性の自分探し物語で、「女人、四十」、「フランシス・ハ」、「29歳問題」に連なる女性監督の自伝的佳作となっています。

欧米気質の女性自分探し映画「ブリジット・ジョーンズの日記」の様にヒロインが元気印ではなくて、繊細で自分を客観視できるところがアジア的で、子供も家庭も無い40女性の立場の不安定さ&願望&逡巡をシリアスとユーモアを混在させながら訥々と語ってゆきます。
役の小さい若手女優のソフィーや教育を受けなかった大家のポクシル(ユン・ヨジョン)、
といった老若女性のそれぞれの悩みも活写している女性映画ですが、
オープニングタイトルバックや飲み屋セットの再現や、「東京物語」談議に監督の小津への憧憬が現れていますし、幽霊?となってヒロインに示唆?を与えるレスリー・チャン(“全く似ていないじゃない!”の台詞に劇場内爆笑!)は「ボギー・俺も男だ」のパロデイで笑わせてくれます。

小津映画の様に“大きな事件は起きないし悪人は出て来ないけれど、観客と等身大のキャラクターの一喜一憂に同調させてくれる”繊細な作品で、豚の頭を供えるクランクインの祭事の様子は韓国的ですよ!

ねたばれ?
1、冒頭で急死させたり、父親の手紙(語りはキム・チョヒ監督の実の父だそうです)中で、“監督の作品を観ているといつも寝てしまう…”と語らせたり…といったギャグに、ホン・サンス監督との絆を感じました。
2、小津ファンとノーラン信者は相容れないと思う(結ばれなくて良かったのでは…)

詳細評価

物語
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