あらすじ・解説
イランではホームレスの薬物依存が問題となっていた。警察の薬物撲滅チームのサマド(ペイマン・モアディ)は強引な捜査もいとわず、麻薬組織のボスであるナセル・ハグザド(ナヴィド・モハマドザデー)の追跡に闘志を燃やしていた。サマドはナセルのペントハウスを突き止め、彼を捕らえるが、これは攻防の始まりに過ぎなかった。
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作品レビュー(9件)
- sou********
4.0点
導入部から期待させる内容。 オープニングの強制捜査の部分から演出にドキドキ。事の顛末も衝撃的。 イランの麻薬捜査の物語で、エネルギーに満ち溢れた映画になっている。 よく知らない社会の、半ば国権の濫用にも見える強引な捜査。 なんだかスゲぇモノを観た感じ。 背景は警察官の汚職蔓延の環境と、貧困問題を抱える社会を想像させる。 成り上がりの麻薬王のバックボーンと形成された人物像を暴いていく構成も良いと思う。 テーマは世界中の映画界が撮影した麻薬捜査。ありきたりと言えばその通り。 しかし、僕にとって詳しくない国の話なだけに、映画の持つエネルギーだけが際立って見えた。それ故に夢中で観れた映画だ。パワフルで素晴らしい!
- あき
3.0点
冒頭の逃げる犯人追う刑事のチェイスはよかったけど、早々に麻薬王が捕まって投獄されて、これは逃げ切るのか?と思ってたら、どうも麻薬王がいいヤツじゃんと思えてきて応援したくなっちゃう。イランの貧しく麻薬に溺れる人々、大量に押し込められた獄舎、あっけない命や図々しくしぶとい生き方、そのエモなエネルギーにやられました。
- mea********
2.0点
結論から言って、映像や演技に迫力はあるが、脚本と編集に問題があってあまり楽しめない映画だった。 麻薬組織と戦う刑事の奮闘、麻薬で大金を得た人間の悲劇、様々な家族愛、子どもが犠牲になる社会の貧困、イランにおける人権意識や法制度の未熟さ・・・ 色々、描きたかったのは分かるが、どの要素も取り立てて目新しくもなく、詰め込みすぎて中途半端だ。 しかも、一つ一つのシーンが無駄に長い。 2時間20分もある映画だが、もっとテンポ良く編集すれば2時間以内にできたはず。 どうしようもない映画ではなく、脚本と編集次第では傑作にもなり得たと感じるだけに色々と惜しい。
- gan********
3.0点
ネタバレ悪党の種は尽きまじ、がテーマ
このレビューにはネタバレが含まれています。 - nn1********
4.0点
2019年の東京国際映画祭で、最優秀監督賞、男優賞をW受賞。 なるほど、イランの刑務所や裁判の風景を中心に、胸をざわつかせるリアリティというか、迫真力があった。 まずは、ホームレスのほとんどが薬物依存という現実。 警察は売人の取締りに躍起だが、イタチごっこであること。 いまだ賄賂が横行し、貧富の差も極大。 麻薬組織のボスにも、不祥事を起こした警官にも、同じ判事が精査もせず適当な判決を下す。 事実に基づくなどと謳っていなくても、これがイラン社会の現状なのだろう。 骨のある刑事の心を折るような環境も、犯罪者の絶望に満ちた眼差しも、元はといえばこの国の政治体制にある。 長編2作目の監督の、母国の惨状を世界に訴えたいという強い意志をひしひしと感じた。 作品の出来もさることながら、その熱い志に半★追加で4.5★。
スタッフ・キャスト
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