2020年12月25日公開

FUNAN フナン

FUNAN

872020年12月25日公開
FUNAN フナン
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(17件)


  • ひーろーかむおん

    4.0

    革命の大義も民族の誇りも、なんと虚し

    …コロナ禍以来、劇場へ足を運ぶのが億劫になり、専らWOWOWで映画を愉しんでいる古希過ぎのジジイだ。  未だ会社勤めをしているが、仕事の合間を縫って書いているので、ザックリと記す。  あらすじは、横着をして、WOWOWの解説の次のとおり。  『カンボジアの首都プノンペンで、夫のクン、3歳の息子ソヴァンらと平穏に暮らしていたチョウ。  しかし1975年4月、武装組織クメール・ルージュがプノンペンを占領。  彼らは都市部から人々を農村へ移住させて強制労働に就かせる政策を打ち出し、チョウの一家も住み慣れた家を後にするが、つらい移動のさなか、幼い息子のソヴァンがはぐれてしまう。  息子の行方も生死も分からぬまま、クンとチョウは農村で苦難の日々を送ることに。』  『トゥルーノース(2020)』に続けて観てみる。  本作も同じ民族が意に従わない者たちを虐げる話だ。  強制労働と人間の尊厳を奪う数々の暴挙に晒されても、離れ離れになった息子を再び抱きしめる日が来ることを信じて、塗炭の苦しみの中を生き続ける母親の姿が涙を誘う。  ポル・ポト政権下の圧政による死者数は100万人から200万人以上とも言われており、惨状の大きさに言葉を失う。  革命の大義も民族の誇りも、なんと虚しく響くことか……。  慄然とさせられた『トゥルーノース(2020)』の後に観たためか、残虐シーンも抑え気味に表現されているように思え、むしろ、極限状況における母親強し!に重きを置いた作品で、非常に見応えありの3.8点といったところかな。  (メモ パスワードを忘れてトラブってしまったので、新たに開設した。  旧(fg9)レビュー数:4100件、新レビュー数141件目)

  • lud********

    3.0

    赤いクメール

    カンボジアの内紛に関する映画はこれまで沢山見て来た。 なのでストーリーには評価すべき点は見出だせない。しかしこれが自伝であるのなら、悲惨な過去に同情する。 力による暴力によって、どれだけの人が過酷な運命を背負わされて来たのか。 人間の歴史とは悲しいものだと感じる。

  • arl********

    4.0

    実写ならなおよかった

    厳しくもいい話でした。アニメなのが残念。

  • yos********

    4.0

    生きるための犠牲

    心苦しくなる作品であった。 革命者とはいったい誰のための 社会を作ろうとしているのか。 誰を見て正しいと思うことをしているのか。 ということをつくづく考えさせられる。 洗脳された人は、権力者が絶対的存在であり それを疑うことなく、抗うことなく 同じ民族、仲間でもひどいことをする。 いや、疑っていたとしても それを表に出すことができなかったのかもしれない。 社会情勢が不安定な環境では 生きていくための選択が必要になるのだろう。 そうして家や環境や友人や家族を 最終的には心や体をも犠牲にしなければならない。 あの当日の多くの人は 生きていくための犠牲ばかりであった。 でもきっと、そんな出来事を なかったこととして過ぎ去ってはいけない。 多くの人が見聞きし、何かを感じ そして繰り返さないと強く思うことが 大切なことだと思う。

  • eikichi

    5.0

    地上波で流して頂きたい映画

    冒頭、高畑勲監督の「かぐや姫」がふとよぎった。それもそのはず、この映画のドゥニ・ドー監督は高畑氏を尊敬しており、彼に観てもらえなかったのが残念だと仰っているとのこと。 高畑監督好きな方、この作品特に刺さるのではないかなぁ。 開幕はカンボジアの平和な風景、家族団欒…この時点ですでに泣きそうになっていたので、観ている最中ほぼ涙をこらえたり溢したりしていた。 線の強弱はあるものの簡潔な印象のある人物描写。そのため一挙手一投足に感情が込められていると感じられる。 そして折りにふれて登場する「風」の存在に、始めから終わりまで心揺さぶられた。 主人公家族の親戚関係が最後まで全把握できなかったけども、家族はお互い大事なのだ!という点に集中できてかえって良かったかも。 「火垂るの墓」を流した翌年はこちらの作品を地上波で放映して頂きたい位。 東南アジアの近代史はなかなか授業で習わないだろうから、そのきっかけに… 自分ももっとカンボジアの事を学ぼうと思った作品でした。

  • mai********

    4.0

    忘れない為に…

    人々の苦難の時間を記録に残す。 後世の人々に伝えるために。 二度と同じことが起きないように、起こさせないようにと願いを込めて。 市井の人々にとってはイデオロギーなんて関係がない。 ただ日々を穏やかに暮らせたらそれで良い。 でも それがある日一変してしまう。 政治が変えてしまう。 だから私たちはもっと政治に関心を持ち 良くない方向へ変化しそうな兆しを敏感に感じ取り そうなる前に良い方向へと進路を変えさせなければならない。 その事をほんの少し怠っただけで…このような地獄が待っている。 わずか半世紀前の出来事。 当時を生き抜いた人々もまだご存命でしょう。 そういう人たちから話を聞いて、このように作品を残す。 いずれ人は世代が変わっていく。 その時に、その当時の辛さ苦しさ悲しさを真っ直ぐに届けられるように。 話をせずに隠してしまうことこそが一番の恥。 キチンと話し、後世に伝える事で恥は恥ではなくなる。 それは教育に変わるから。 当時多くの方が亡くなられたことに思いを馳せ これが対岸の火事ではない、他山の石にするべきことなんだと 心に刻むことが、亡くなられた方々に対する追悼になると思います。 2021年1月14日シネマテークたかさきで鑑賞

  • mas********

    4.0

    フナンは「苦難」の意。

    アニメーションの技法でシンプルに淡々と描かれている展開。 本当に淡々と、起きていることを、炎や影やらで実際の場面は描かず。 これ実写で直接のシーンだったら、きついよね。 中国共産党にかぶれた、クメール・ルージュのいきあたりばったりな下放政策?に巻き込まれていく都会育ちの主人公たち。 小さい子供が途中はぐれてしまって、パラノイア的になっていくチョウの姿は当然だけど、やっぱ状況をあまり把握していなかったと思う。 夫のクンが健気で、妻のために子供を探しに行って立場悪くしちゃうし、痛い目に遭うし。。。散々です。 すぐ収まると思っていた事態も意外に長引き、家族がバラバラになり、食べ物のためには娘まで売る始末。 そしてみんな死んでいく。。。 悲しいことが次々と淡々と描かれていく。 フナンって、漢字で書くと「苦難」のことだ!と観ていて気付く。 広東語だと「苦」の字「フー」って読んだよな。 小さな子供が、革命ってやつの教義を植え付けられ、どんどん洗脳されていくなかで、チョウの子供のソヴァンはギリギリのところで生きていく描き方がつらかった。 よくぞ、染まらず、生き抜いたよ!! ラストに向かっての。 チョウが憎んでいた女性を助けるために見せた行為。 ガリガリの胸をはだいて、こんな目に遭っているんだ、と美しかったチョウはどんなに大変だったんだろうと。 その立場立場で、いろんな人がいて。。。泣ける。 夫のクンが、最後の最後で、妻と子供を助けるために囮になったのが残念。 楽しかった頃、クンの耳元に背後からそっと息を吹きかける。 つらい時も、そんなシーンがあり。 そして、最後に、お前たちは行け。オレもついていると後押しするように風がクンの耳元を吹き去っていくのは涙でした。 どれだけの人が、つらい目に遭ったんだろう?

  • まんぼう

    4.0

    胸が締め付けられるような作品

    ポル・ポト時代のお話なので当然ながら救いなんてほとんどありません。 理不尽に命が奪われていくシーンは胸が締め付けられます。 シンプルな映像のアニメですがそれがストーリーの過酷さをより際立たせていると思います。 しんどいですが見て良かった作品です。

  • りゃんひさ

    4.0

    ネタバレ監督のルーツ確認の物語、そして我々も知る

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tcp********

    3.0

    アニメ故の難しさ

    ポル・ポト政権下のカンボジアはキリング・フィールドと化した。その物語をアニメで描くこと、できるだけ残虐なシーンを直接見せないことで表現しようとする意図はわかる。「火照るの墓」「はだしのゲン」がアニメや漫画ながら残虐なシーンも描こうとしたのに比べると、実際の当時の様子がどんなに残酷で苦しいものだったのか、余計に想像してしまうのは私だけだろうか。絶望的な恐怖というよりは、個人が受けた苦しみ、というような感じ。実際の当時の新人民の生活は、強制収容所さながらの絶望だったのではないだろうか。

  • stanleyk2001

    4.0

    ひっくり返った世界からの生還

    「FUNAN」2019 FUNANとは1〜3世紀にあった扶南国を指す。 ベトナム戦争の時代。カンボジアはシアヌーク国王が治める豊かな農業国家で米を近隣国に輸出していた。北ベトナム軍はカンボジア王国政府より高い値段で買い取ってくれた。シアヌーク国王が売買を禁じた為、反国王運動が起きてロン・ノル将軍がクーデターを起こして軍事独裁国家を作った。 アメリカ寄りのロン・ノル将軍はカンボジア内の北ベトナムを支援する地域を米軍に爆撃させた。犠牲者の数十万人。200万人が難民となった。水田は破壊されカンボジアは米の輸入国になった。自国の国土を他国に爆撃させる統治者。そんな馬鹿な。だが日本の地方自治体は麻生副総理の娘婿のフランスの会社に水道事業を売却している。売国奴はいつでも存在する。 国外に逃亡していたシアヌークは第二次世界大戦時代から活動して来た共産党組織クメール・ルージュ(赤いクメール)と手を組んでロン・ノル政権を倒した。 クメール・ルージュの指導者ポル・ポトはシアヌークを排除して原始共産制国家を目指した。 ポル・ポトは農業によって国民が自給自足する国を理想とした。市民を首都プノンペンから地方に強制移住させて集団農場で労働させた。 学問は不要とされた。眼鏡をかけている人間、時計が読める人間は資本主義に毒された無用な人間とされた。科学も医学も不要とされた。家族は解体され別々の集団農場で働かされた。 両親、祖父母と首都プノンペンで幸せで豊かな暮らしをしていた3歳の少年ソヴァン。 クメール・ルージュが政府を倒して一家は南部の農場へ強制移住させられる。その旅の途中、ソヴァンと祖母は家族とはぐれてしまう。 息子を探しに行きたいと訴える母にクメール・ルージュの革命集団オンカーの兵士は「息子はオンカーがちゃんと面倒を見ている」とはぐらかす。どこかの国の官房長官と同じ「問題はない、我々のする事に誤りはない」 牛馬も使わない原始的な水田耕作に従事させられる人々に与えられるのは僅かな食料だけ。みんな疲れ果て飢えて病死していく。 逆らうと暴行、あるいは処刑される。クメール・ルージュによって殺された人は200万人ともいわれる。その虐殺は映画「キリング・フィールド」でも描かれた。 狂信的独裁国家になったカンボジアでソヴァンは家族と再び会うことができるのか? シンプルなキャラクターと美しい背景。水田や壺や桶、水溜りに映る空。水に映る逆さまの世界。それはクメール・ルージュによってひっくり返された世界の有り様を表しているようだ。 「この映画は私の母の物語です」と監督は語る。 今から45年前に実際にあった事。社会や家族がポル・ポトの壮大な社会実験によって完全に破壊された。まるでオウム真理教が目指した国のようだ。「君達、プノンペンから来た人達も自己批判を行なって正しい思想を理解すれば共産国家こそが正しい事が理解出来るはずだ」オンカー兵士のセリフはカルト信奉者のセリフだ。 人間は人間に対して非人間的な事をいくらでもできる。正しい理想や理論が正しい世界を作るはずだ。その理想や理論が人間をモノ扱いする人間集団を作る矛盾。 45年前、1975年から79年迄の4年間の狂気の世界から監督は生還した。私は高校生活から東京の私大に入った時期だった。同じ地球上にこんな生き地獄があったなんて。言葉にならない。

  • Dr.Hawk

    4.0

    ネタバレ助けを求めて叫び続ける声を忘れずにいたい

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • fpd********

    4.0

    考えさせられる社会派アニメ

    1975年にカンボジアで武装組織のクメール・ルージュがプノンペンを制圧し、どのようなことが行われていたのか、が描かれており、考えさせられ、心に残る作品である。アニメとはいえ、訴える力は大きい。

  • habibtajjeb

    4.0

    思ってたのとはちょっと違ったかな。

    私にとって 「キリング・フィールド」が一番の映画なので この映画を知った時に絶対行こうと思いました。 ただ、「キリング・フィールド」を 見た方なら ちょっと違うように思うんじゃないかと。 もちろん、アニメと実写の差はありますが かなり緩かったような気がします。 でも、今年最後の映画としては 満足のいくモノでした。

  • メイン

    4.0

    クオリティに関係なく魂のこもったアニメ

    日本のアニメーションのクオリティに比べれば、美しさや色彩の繊細さはかなり劣りますが、このアニメには製作者の魂がこもっていました。 ポル・ポト政権下で起きた民衆弾圧は、オスカー受賞映画「キリング・フィールド」で描かれた通り、悲惨そのものでしたが、時間の経過とともに風化しつつあります。 そのときカンボジアでは何が起きたのかを後世に伝えたい製作者の熱い思いが、この作品に込められていました。 魂の入ったアニメーションは、クオリティに関係なく、観ている人の心に刺さります。 日本の優れたアニメーションをオマージュするのは結構ですが、中には作画そのものをコピーしたり、発想を似せたりする外国作品が横行しています。 コピーするだけでは、アニメーションはきちんとした文化として育たないと思います。 その点、この作品には史実を海外に伝えたいというオリジナルの魂があります。 魂が入ったアニメーションは人々を感動させ、そのような作品を作り続けることは やがて文化に昇華すると思います。

  • ron********

    4.0

    アニメより実写の方が良くないっすか?

    第42回アヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリを獲得した社会派アニメ。 監督の母親の実話を基に、ポル・ポト率いるクメール・ルージュに支配された1975年のカンボジアで、3歳の息子と離れ離れになってしまった母親チョウとその家族の激動の日々を綴る。 声の出演は「アーティスト」のべレニス・ベジョ、「グッバイ・ゴダール!」のルイ・ガレル。 監督・脚本はフランス生まれで、カンボジアにルーツを持つドゥニ・ドーによる長編初の作品です。 また共同脚本に、マガリ・ポーゾル、イリース・トリン。 音楽はティボー・キーンツ・アギエマン。 主題歌はレベッカ・ファーガソン。 原題「FUNAN」 映倫区分はG フランス=ルクセンブルグ=ベルギー=カンボジア映画 配給はファインフィルムズ 2018年作品 上映時間87分 ポル・ポト派に支配されていた時代のカンボジアが舞台の物語。 非常に重い作品です。 アニメだから、一見ちょっと重さがマシに見えますが、描こうとしていることはとても重くて深い。 日本でいうと、「この世界の片隅で」よりもっと重く、「火垂るの墓」までは重くない。 くらいですかね。 ドゥニ・ドー監督は、高畑勲監督をかなりリスペクトしていたそうです。 ちょっと「ライフ・イズ・ビューティフル」を思い出した。 ラストはだいたいわかってましだか、やはり衝撃でした。 この時代のカンボジアの情勢をあんまり知らなかったので、勉強になりました。 こんな時代だったんですね。 とてもひどい時代です。 どこの国も、暗黒時代がありますが、東南アジアは植民地支配など、苦境な時期がいっぱいあったんですね。 非常に興味深く観れました。 日本で公開されたこと、感謝します。 しかしこのお話、なぜにアニメにしたんやろか。 実写の方が、良くないっすか? エンディングのレベッカ・ファーガソンの歌が良かったなぁ。。。 ■興行収入予想 興行的には、現段階では上映館数6館と少ない。 12月25日公開作品です。 アート系単館ロードショー作品です。 この作品はマイナーですが、今年の正月は和製アニメが多い。 メジャー作品ではないので、どうしても埋もれてしまいますかね。 でも、この作品は子供がワクワクして観るような作品ではなく、大人のあにめなんで、余計に興行的には厳しいか。 当然この館数では初登場圏外スタートと予想。 最終興行収入は800万円と予想。 星3つ半(5点満点) ★★★☆

  • mik********

    4.0

    苦難を乗り越えた、87分

    フランスのアニメ映画では珍しく、カンボジアが舞台。生活や風習の風景はもちろん、主人公の家族が、苦しいいくつものの困難と激動の時代を乗り越えて、希望はあるのかを、87分の尺でよく表現したね。

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