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5.0点
ネタバレ映画ならではの良さが詰まった名作
チェーホフの「ワーニャ伯父さん」を読んでから観ることをお薦めします。 メインストーリー、劇中劇、音が語る物語がリンクしていく展開が秀逸。 美しい映像と細部にまでこだわった脚本が、映画ならではの良さを醸し出す。 西島、霧島、三浦、岡田それぞれ素晴らしい演技で作品に彩りを添えているが、 とりわけ劇中劇のラストシーンでのパク・ユリムの演技が本当に素晴らしい。 音と高槻のキャラクターがあまりにもエキセントリックでぶっ飛んでいるし、 家福の音への煮え切らない態度にはうんざりさせられるが、 家福とみさきの車中での喫煙シーンと雪上での抱擁シーンで、 それらのストレスは回収される。 一回目でストーリーを追い、二回目でディテールを楽しめる 丁寧に作り込まれた秀作。
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