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上映中

孤狼の血 LEVEL2 (2021)

監督
白石和彌
  • みたいムービー 702
  • みたログ 1,978

3.86 / 評価:1622件

あの孤狼の血の続編だと思うと…

  • Masato さん
  • 2021年9月14日 15時44分
  • 閲覧数 1875
  • 役立ち度 19
    • 総合評価
    • ★★★★★

あの孤狼の血の続編だと思うと…

ヤクザ映画が現代にして大ヒット&賞レース総ナメという快挙を果たした孤狼の血の続編。

確かに、前作よりもスケールも描写も展開もパワーアップしているのは間違いない。止まらない暴走が終劇まで駆け抜けるエネルギッシュさと過激さは前作以上だ。単体のヤクザ映画としては良い出来である。しかし、孤狼の血の続編だと思うとやや残念な出来ではあった。

前作の良かった点と言えば、やっていることは派手だし、ビジュアルも相当過激だし、なによりも展開が激しめなヤクザ映画だという、見た目でのエゲツなさもさることながら、よく見てみると、いたって真面目でスマートな作品であるということ。役者やキャラを最大限に活かしていて、正義とは何かという真っ当な主張を様々な表現でぶつけてくる。それでいてパワフルな作品で非常に纏まりが良かった。魂が震えた。

それに比べると、本作は前作が好きな人が作った二次創作のような作りで、ただただ表面をなぞったにすぎないような薄っぺらさしか感じられず、魂というものを感じられなかった。そこは完全オリジナルストーリーだということが原因なのかもしれない。

また、狂気やエネルギッシュさが倍増したのを犠牲にスマートさがまるで無くなっていた。それはそれで荒唐無稽さがジェットコースタームービーみたく、飽きさせはしないが、それはもう孤狼の血ではないような気がする。三池崇史のような振り切り方をしていたのが、孤狼の血の続編としては相容れなかった。

あと、これはストーリー上仕方ないのだが、松坂桃李が主役として本作を背負うというのにはまだ貫禄が足りなさすぎているというか、松坂桃李の醸し出す雰囲気が、2つの組のバランスを保っているようにはとうてい思えなかった。松坂桃李は大好きだが、あの役をやるにはまだ顔がキレイすぎる。
それを逆手に取って、大上のような人間には頑張ってもなれないというような要素を組み込んでいくと良かったと思うが、ストーリーにそのような箇所は何個かあったものの、監督らはあまり強調していないように思えた。というのも、そうした展開に対する日岡の心情描写のシーンが弱いように見えた。インタビュー等では桃李自身はそうした部分を演じるうえで意識していたそうだが、それが伝わってこない作りで残念。
故に結局、刑事だけど狂気的というところにしかキャラ的な落とし所がなかったのが、やっぱり魅力が無くて惜しい。

そう思うと、逆に役所広司の存在感の演出、演技、大上というキャラの完成度の高さと凄さが再認識できる。役所広司は一ミリもでていないけど、そこらかしこで役所広司の顔が脳裏に浮かび上がってしまう。

ここまで残念な点を上げたが、もちろん良い点もある。龍が如く2の郷田龍司を彷彿とさせる鈴木亮平演じる上林の存在感は凄まじかった。ストーリー自体も龍が如く2みたいで、一人の存在が戦争を再燃させるわ敵味方関係なく潰していくわで、まさにカオスっていう感じが凄く、そうなるわなというようなキャラクター・ビジュアルにちゃんとなっていて、それを完璧に演じてる鈴木亮平もすごかった。目が怖すぎる。
この男の存在感こそ本作の醍醐味と言ってもおかしくはない。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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