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約束の宇宙(そら)
2021年4月16日公開

約束の宇宙(そら)

PROXIMA

1072021年4月16日公開

mat********

5.0

天使を眺め、切なさに浸る作品

ポスターを見たときから期待しかなかった。 大阪は緊急事態宣言が出たら映画館は休業するだろうからそれまでに観ておきたかった。 いや、もう感動しかなかった。素晴らしい。 アカデミー賞の外国作品賞でフランス代表候補に残った3本のうちの1本。 ちなみに他は「燃ゆる女の肖像」「レ・ミゼラブル」だそうです。後者はミュージカルのヤツではありません。フランス映画の方です(かなりよかった)。念のため。 主人公の娘であるステラの天使ぶりに感動。 ステラがだいたいにおいて聞き分けがいい。どもステラの気持ちを思うに、自分がガマンしなければ母に迷惑をかけると分かっていることまで感じられ、懸命に会える姿があまりに切ない。 自分が幼いころは母が働きに出ていたので昼間は一人で寂しい時もあった。 これが蘇ってきてステラの気持ちを思うと何度も涙が溢れた。 ステラの母親であり宇宙飛行士でもあるサラには感情移入せざるをえない。 サラとは異なり父親ではあるが、自分にも娘がいる。 そんなの娘が何よりも大切に決まっている。 それなら宇宙に行かなきゃいいじゃないかと考える人もいるだろう。 宇宙に行くのは自分の夢を叶えたいからだけじゃない。 娘を世話するために宇宙飛行士の夢を断念すれば娘はずっとそのことを背負って生きなければならない。 娘のために夢を諦めるのはなんてたやすいこと。 親が絶対にさせたくないのは「私のせい」という重荷を背負わせること。 だからサラには、「娘にできるだけ辛い思いをさせずに宇宙に行く」という選択肢しかなかった。独身の人には分からないかもしれないが。 結末に納得いかない人も多いようだ。 特に独身の方はそうだろう。 でも自分は最善の選択だと確信する。自分がサラなら同じことをする。 ボロカス書いてる人には、それならどういう風に結末を締めくくればよかったのか問いたい。 批判するなら提案くらい書いてもバチは当たらないと思うが。 自分はサラにもステラにも感情移入してしまい、何度も泣いてしまった。 切なさが心に響く。 今年のマイ・ベストワン候補。

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