あらすじ・解説
実の父親からの性的虐待を受けたトラウマと、母親にその事実を打ち明けることができなかった後悔に苦しむ18歳の港つぐみ(樫本琳花)は、養護施設で暮らしている。高校卒業を間近に控えたある日、つぐみは前野賢治(淡梨)という青年と出会う。賢治と距離を縮めていくつぐみだったが、ある日、彼女の秘密が暴かれてしまう。
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予告編・動画
作品レビュー(2件)
- まんぼう
4.0点
様々な理由で家族と暮らせなくなった女性たちを保護するファミリーホームを舞台とした作品です。 主人公のつぐみ役の樫本琳花さんの出演作品は初めて見ましたが辛い役を素晴らしい演技で見せて頂けたと思いました。 そしてファミリーホームの運営をしているママと呼ばれている女性役のしゅはまはるみの演技も素晴らしかったです。 しゅはまさんは「幕が下りたら会いましょう」でも主人公の母親役を演じており最近作品で見かける事が多くなっている素敵な女優さんです。 ラストは必ずしもハッピーとは言えないですが前を向いたラストにはなっているかなと思います。
- rxg********
3.0点
つぐみの行くつく先がどこなのか、明示されません。不思議の国からリアルワールドに連れ帰ってくれそうだったケンジともどうなったのかわかりません。 今なおつぐみが手淫で稼ぐ愚行から逃れられないのは、汚れを汚れで上書きして根源を見えないようにしたいからなのか、汚い男から貰った汚い金を水ですすぐ儀式に浄化と洗礼の意味があるからなのか、何度も言いかけて言えなかった母親への告白を代償する行為としてなのか、ただただ誰かから救済される瞬間を待つためなのか、その推理は観客の想像に任されます。目を覆いたくなるような生々しい描写はありませんが、慈善や同情が解決にならない、児童虐待の世界のトバぐちから暗闇を覗いているに過ぎない平凡な一観客が、もがいてもがいてゴールの見えない坂を登っては転げ落ちてまた登る少女達の三歩後ろから伴走しているような感覚を味わう1時間なのでした。 ファミリーホームでのつぐみの部屋の、光に溢れた神々しい白さが、彼女の日常に流れ続ける不協和音をかえって際立たせるのが印象的でした。
スタッフ・キャスト
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