フランス版日活ロマンポルノのようだった
- illbeback1229 さん
- 2021年1月15日 19時57分
- 閲覧数 349
- 役立ち度 2
- 総合評価
実際にフランスのエッフェル塔と結婚した女性に着想を得て作られた本作のお相手は遊園地のアトラクション「ムーブ・イット」というグルグル回る機械である。
人間や動物など生命があるものではなく「物」に愛情を抱き加えて性的興奮も感じてしまう「対物性愛」をトピックとして描かれている。
全世界でもまだ数十人しかいないらしいが(自分からすれば数十人もいるのかと思う)、中にはエッフェル塔と結婚した人以外にもベルリンの壁や車、ゲームのキャラクターや抱き枕と結婚した人もいて、まだ申請中であるが本作のように遊園地の乗り物と結婚しようとしている人もいるという自分からすれば驚き中の驚きだけど、日本はまだダメだけど他の国では「物」と結婚するのを認めているというのを知った時は輪をかけて仰天した。
ただ、これらはお相手が「物」なので物の気持ちに関係なく一方的に結婚しているのでもしかしたら片思いかもしれないが結婚した人達には両想いに感じているのだろう。
結構な新しいテーマで興味をそそったので鑑賞したが、自分は本作を全く反応しない「物」に恋する作品だと思っていたのに、それに反するかのように本作はその期待を裏切りそのアトラクションには魂が宿っていて彼女の会話にちゃんと反応しているという本当に参考にしたのか?と疑ってしまうくらい「ありがち」な機械と人間の恋物語を作ってしまったのだ。(大分昔の作品だけど「ショート・サーキット」かな。)
自分は全く反応しない「物」に恋するものと思って(トム・ハンクスの「キャスト・アウェイ」のようにバレーボールに一方的に話かけることによって後にそのバーレーボールをかけがえのない友達に感じるようになるような)それを楽しみにしてただけに本当に裏切られた気分だった。
そこに主人公がアトラクションに恋する理由付けも曖昧で説得力が無く、フランス映画だから多少はしょうがないかもしれないが、まるで日活ロマンポルノを観ているかのような無駄なエロシーンはあるし、ラストなんてまるで監督が「あーラストどうするかまだ考えてなかった。どうしよう、締め切りが明日だ。えーいもういいやこうしちゃえ!」的に作ってしまったかのように崩壊してしまっていて呆れるを通り越してしまった。
唯一主人公を演じた角度によっては目がクリっとしたエマ・ワトソンに似ていたノエミ・メルランのスタイルがエロかったのが自分には目の保養にはなったが、それは作品自体の評価にはなんの関係もない自己満足なので、ここまで最悪な作品とは思ってなかったのでかなりショックだった。
詳細評価
イメージワード
- 不思議
- 絶望的
- セクシー