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テスラ エジソンが恐れた天才 (2020)

TESLA

監督
マイケル・アルメレイダ
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  • みたログ 98

2.93 / 評価:81件

間違いなく「思ってたのと違う」と叫ぶ映画

  • dr.hawk さん
  • 2021年4月9日 20時03分
  • 閲覧数 1072
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

2021.4.8 字幕 アップリンク京都


2020年のアメリカ映画
実在の人物ニコラ・テスラの内面を描いた自伝「風」映画
監督&脚本はマイケル・アルメイダ


物語はあるホテルのロビーにてローラスケートをするニコラ・テスラ(イーサン・ホーク)が描かれて始まる

優雅に滑るものもいれば、恐れて立ちすくむ人もいる

そんな中、テスラの手を取る女性がいた

J・P・モルガン(ドニー・ケシュウォーズ)の令嬢アン(イヴ・ヒューソン)である

そして映画はアンの語り口にて、テスラの半生を回顧する形で紡がれていく


テスラはオーストラリア帝国で生まれ、ヨーロッパ各地で学んだ後、友人のシゲティ(エボン・モス=バクラック)と共に渡米し、トーマス・エジソン(カイル・マクラレン)の会社に入った

テスラは交流の良さをエジソンに伝えようと奮闘したが、彼は頑なに直流にこだわり耳を貸さなかった

そこでテスラは会社を辞めて、シゲティとともに「テスラ電灯社」を設立し、交流による送電の研究開発を始めるのである

テスラは交流送電のために誘導モーラーを開発し、ついには共振型変圧器の開発に成功し、米国電気工学者協会(AIFF)にてデモンストレーションを行うまでになった

その会場に足を運んでいたジョージ・ウェスティングハウス(ジム・ガフィガン)の目に止まったテスラは、交流システムの開発に着手を始める

だがウェスティングハウスはエジソンの会社との合併を考えていて、という関係性が暴露されていく

そして1895年、ナイアガラの水力発電所にて交流送電方式が採用され、アメリカ初の交流発電所が誕生するのだった


物語はテスラとエジソンの交流バトルを描きながら、テスラ自身の交友関係を描いていく

そんなテスラを慕うのがアンだったが、彼は恋愛や結婚に対して前向きではなかった

だが聡明なアンの知性はテスラにとって唯一無二のもの、シゲティの計らいでアンはシカゴの博覧会に同行することになったのである


と言葉で書くと普通の自伝的映画に見えるのだが、映像ではアンが「第四の壁」を突破して語りかけ、マックブックを手にしているという演出に度肝を抜かれるかも知れない

また劇中でエジソンがスマホをいじるシーンが登場したり、再現VTRがあったと思えば「これは史実ではない」と塗り替えられることもしばしば

この映画は真面目な自伝映画を期待していると肩透かしを喰らうという内容になっている


個人的にはローラスケートのシーンから始まって、恋人のような存在のアンが語り手としてこちらに話しかけてくる流れだったので、「ああ、こういう映画か」と思って鑑賞していたので驚きはなかった

いわゆる歴史系の教育番組みたいなノリにユーモアテイストを思いっきりぶっ込んだという味付けになっていて、それを映画館で観るのを問題ないと思えればOKかも知れない

背景が絵だったり、現代のガジェットが出てきたり、最後にはテスラが「Everybody Wants to Rule the World(ティアーズ・フォー・フィアーズ、1985年」を約100年前に歌唱したりと「なんでもあり」の演出になっている

テスラの内面や葛藤を描く引用であるものの、少々やりすぎ感は否めず、それを面白いと思えるかどうかが鍵になっている


映画としては「初めてのテスラ」としては及第点であるものの、虚実混ざるので「事実をある程度知っておいた方がいい」映画である

彼の人生のどこにフォーカスすべきかは難しいが、前半が成功で後半が転落とわかりやすいので、彼が転落に至った経緯を観る映画のような感じもする

そしてラストソングで悲哀を浮き彫りにしていくのだが、歌詞で心情をそのまま表現するというのはちょっとやりすぎな気もする

むしろインストルメンタルで曲を流して、曲を知っている人ならば直観的に理解できる方が、下手な歌唱で狙うよりもベターだったのではないだろうか


いずれにせよ、楽しめる映画ではあるが教養に満ちているかと言われればNOだろう

漫画の三國志で歴史を学ぶとか、小説で坂本龍馬を知るとか以上に「史実で遊んでいる」と思うので、「まあこういうのもありか」ぐらいで斜め読みするのがベストだろう

半生にかなりの情報量があるので、対人関係や発明に関する台詞は目で追うのがやっとの速さ

ゆえに、事前知識を入れておかないと置いてかれるかも知れません

詳細評価

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