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SNS-少女たちの10日間- (2020)

V SITI

監督
バルボラ・ハルポヴァー
ヴィート・クルサーク
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3.93 / 評価:149件

解説

児童に対する性的搾取をテーマにしたチェコ発のドキュメンタリー。12歳の少女を装った女優たちが、SNSで10日にわたって友人を募集するというリアリティショーの行方を追いかける。監督を務めるのは、バルボラ・ハルポヴァーとヴィート・クルサーク。テレザ・チェジュカー、アネジュカ・ピタルトヴァー、サビナ・ドロウハーらが出演する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

2020年。三つの子供部屋が作られた巨大な撮影スタジオで、10日間におよぶリアリティショーが行われる。幼い顔立ちの3人の女優が、18歳以上であることを伏せ、12歳の女子という設定、自分からは連絡しない、12歳であることを明確に告げる、誘惑や挑発はしないといった七つのルールのもと、部屋に置かれたPCを使ってSNSで友人を募集する。彼女たちにコンタクトを取ってきた男性の数は2,458人にも上り、男性たちは全て撮影されているとは知らず性的な欲望をぶつけてくる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia, Helium Film All Rights Reserved.
(C)2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia, Helium Film All Rights Reserved.

「SNS 少女たちの10日間」まるで変態博覧会。それを「どうやって撮ったか?」がミソ

 本作を見た映画.comスタッフの女子複数が「胸くそ悪くなる映画でした」と感想を述べていたので、私も早速見てみたら、本当に胸くそ悪くなった(笑)。まるで、変態博覧会です。カメラ越しに「洋服脱いで」と懇願したり、自らの局部の写真を送りつけたり、必死でティーンエイジャー女子を口説くオッサンたち(爺さんも!)は、本当に見ていて不愉快になる連中です。しかし、妙齢の娘を持つ親の皆さんには、後学のために鑑賞することをお勧めします。十分に成熟していない彼女たちが、性的リクエストに対して正しい判断ができず、金銭などの見返りで変態オヤジの誘いに乗ってしまう可能性についてしっかり説明されているからです。基本的に、SNSは変質者の巣窟ですからね。

 私は「こんな際どいSNS上のやりとりを、いったいどうやって撮影したんだ」という疑問を持ちました。「18歳以上で幼い顔立ちの女優を3人集め、12歳という設定にして、SNSで友だち募集するという実験」そのものが秀逸だったというのがひとつの答えでしょう。3人の女優は、この実験を「仕事」として10日間頑張ります。そしてもうひとつ、この映画の監督は2人いて、片方のバーラ・ハルポヴァーは女性監督であることも重要なポイントです。同じような「どうやって撮影したんだ」疑問は、2020年のオスカー候補になったドキュメンタリー「ハニーランド 永遠の谷」で思ったのと同じ類のものです。「こんな僻地に住む独身女性に、どうやってここまで本音を語らせることができたのか?」これも答は「相手が女性監督だから」ということで説明がつきます。

 女性同士、監督が被写体に寄り添いながら手厚くフォローすることで、男性監督では絶対に撮れない画が撮れる。これ、ここ最近のドキュメンタリーにおける潮流のひとつだと思います。変態オッサンのどうしようもない映像のケア(顔のボカシが半端ない!)は男性監督にまかせ、ティーンエイジャーのメンタルケアと励ましは女性監督がやる。役割分担の結果だと思います。ドキュメンタリーの世界でも、女性監督の躍進はしばらく続くでしょう。

 あと、本作のエンドロール。Skypeの着信メロディを重唱にしてかぶせたBGMには痺れました。締めがお見事でした。(駒井尚文)

映画.com(外部リンク)

2021年4月22日 更新

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