2021年9月23日公開

MINAMATA―ミナマタ―

MINAMATA

1152021年9月23日公開
MINAMATA―ミナマタ―
4.2

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

1971年、ニューヨークに住むフォトジャーナリストのユージン・スミス(ジョニー・デップ)は、過去の栄光にすがり酒に溺れる日々を送っていた。そんな折、日本のカメラマンとその通訳を務めるアイリーン(美波)が彼のスタジオを訪れる。アイリーンは日本の大企業チッソが工業排水を垂れ流した結果人々が病に倒れていると語り、ユージンに病気で苦しむ彼らの取材をしてほしいと訴える。

シネマトゥデイ(外部リンク)

本編配信

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予告編・動画

作品レビュー(223件)

悲しい16.0%切ない14.7%勇敢12.6%泣ける12.4%絶望的9.4%

  • tos********

    3.0

    剣よりもペンよりも

    1971年、かつて名カエラマンとして有名だったユージン・スミスは、すっかり酒におぼれていた。そんな時、日系の日本人通訳のアイリーンから水俣の公害の現状を撮影してほしいと頼まれる。水俣にやってきて病気を目の当たりにした彼は精力的に活動するが、厳しい妨害にあい。  写真が訴える力を知るユージン・スミス。彼が水俣病を世界に知らせた功績がとてもよくわかりました。水俣市が後援しなかったのが少し意外でしたが、地元でなければわからない複雑な思いなんですね。

  • アニカ・ナットクラッカー

    5.0

    悪役を引き受けた國村凖に拍手

    今回取り上げるのは昨年9月に公開されたアメリカ映画『MINAMATA-ミナマタ-』。昨年のキネマ旬報ベストテンでは外国映画の9位に選ばれており、日本での興行収入は2億5千万円だった。本作の主題である水俣病については知っていたが、写真家のユージン・スミス(ジョニー・デップ)と、彼が撮影した入浴する母子の写真は、本作の鑑賞をきっかけに知った。 水俣病は日本の高度経済成長期における黒歴史であり、小学校の授業でイタイイタイ病、新潟水俣病、四日市ぜんそくと並ぶ四大公害病の一つとして教わった。水俣病に罹った子供の悲惨な写真や、子供を抱いて泣きながら抗議する母親の映像を見た記憶がある。70年代前半に僕がニュース映像で見た、自力で動くこともできない子供たちは今どうしているだろうか? 本作は起承転結のハッキリした観やすい映画で、社会派映画であると同時に優れた娯楽作品でもあり、私的評価は文句なしの★5つだ。しかし水俣病患者やその家族にとっては、長い苦しみの期間が数十年も続くわけで、映画のような明快な起承転結はない事を分かった上で鑑賞すべきである。また2021年になって水俣病の映画が公開される意義についても考えたい。 昭和時代に社会を騒がせた事件の多くは映画化されたが、水俣病とロッキード事件は劇映画にならなかった。水俣病を取り上げた記録映画はあるが、社会的な話題になったとは言い難い。本作も、本来なら日本映画が描かねばならない題材である。アンドリュー・レヴィタス監督ができて日本ができなかった、その差は何なのか。全ての映画人が深く考えるべき課題だと思う。 低い声で子守歌を唄う女性。日本人である僕はそれが「五木の子守唄」である事が分かる。女性が沐浴させている子供の顔が一瞬だけ映り、その子に只ならぬ事態が起こっている事が察せられる。しかし母子を包むのは穏やかな日常の空気である。このファーストシーンで僕たちは公害病の恐ろしさと、人間の生命力が持つ美しさに、ガッチリ心を持って行かれるのだ。 ユージンは沖縄戦を取材した経験があり、戦争の心的外傷に今も苦しめられている。これで思い出したのはデップがアル・パチーノと共演した「フェイク」だ。日本レストランに入ろうとして、靴を脱ぐと盗聴の仕掛けがバレてしまうため、「父親が沖縄で戦死した。ジャップの店なんかに入らない!」と叫んで店長を叩きのめしてしまう痛ましい場面を思い出した。 日本人の出演者でデップと対抗するのが大企業チッソの社長を演じる國村凖で、悪役を一人で担っている。彼は超大作「ミッドウェイ」でも敵役を演じており、世界的に活躍する日本人俳優の中でもユニークな存在だ。本作の國村は単に憎々しい悪役ではなく、根底に悲しみを押し隠したような表情が絶品である。彼が外国映画で活躍する機会はますます増えるだろう。 他の日本人で出番が多いのは美波と真田広之だ。美波が演じる通訳アイリーンは、実際の写真でも演者に勝るとも劣らぬ美人である。アイリーンがユージンに寄せる愛情が、厳しい物語の中で癒しになっている。他に浅野忠信や加瀬亮といったおなじみの面々が登場するが、いずれも出番はあまり多くない。もう一人、ユージンと交流する病気の少年シゲルも忘れられない。 時代設定は1971年で、この年に放送された「帰ってきたウルトラマン」第1話にヘドロ怪獣ザザーンが登場し、同年公開の「ゴジラ対ヘドラ」でも水質汚濁による怪獣ヘドラが現れるなど「公害」が特撮物のトレンドになっていた。公害といえば典型7公害として大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下・悪臭があるのを授業で習った人は多いだろう。 チッソの社長が排水の浄化装置の広告で「この水は私が飲んでも安心です」と宣言する写真は、ブラックユーモアの味わいがある。笑い所と言えば、ユージンは水俣病を世界に広める業績を残したが、精神的ストレスからアルコール依存症になっている。シゲルがユージンに「手が震えているけれど、おじさんは僕と同じ水俣病なの?」と聞く場面は妙なおかしさがあった。 ラストの字幕で、2013年に日本の首相が「日本は水銀による被害を克服した」と発言したと紹介されるが、この首相は先日凶弾に倒れた安倍晋三氏である。安倍氏は東京オリンピック招致の際にも「福島第一原発は制御下(アンダーコントロール)にある」と発言した。亡くなった事は痛ましいが、元首相の発言が適切であったか検証は続けなければいけないだろう。 最後に、入浴する母子の写真で思い出すのはミケランジェロの彫刻「ピエタ」である。僕はイタリアに旅行した時にピエタの実物を見た事があり、キリストを抱きかかえるマリアの深い悲しみの表情が胸を打つ。今この瞬間でも、戦争や環境破壊によって傷ついた我が子を、悲しみを込めて抱いている母親がいるのではないか。重い問いかけを残して映画は終わる。

  • 小さき僕

    4.0

    ネタバレどんぐりまなこ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • waka

    4.0

    事実

    2022/07/11(月)WOWOWシネマにて鑑賞。 この映画は事実を記しているのかそれだけが気になった。

  • shoko

    4.0

    泣けました。

    ジョニー・デップがなぜ今、水俣? と思って、みるのを躊躇していたのですが、ジョニー・デップとアンバー・ハードの裁判の最終弁論が終わった時、ジョニーさんの映画をとてもみたくなり、ネットフリックスで鑑賞。 ジョニー・デップは好きな俳優さんですが、おちゃらけた、エキセントリックな役をやることが多く、パイレーツだってだんだん変になってきたり、自分の出演した映画を見もしないとよく発言したりして、残念に思うこともありました。 今回ミナマタをみて、これがとても真摯で、しっかりとした社会派ドラマだったので、はっきりジョニーさんの変化が感じられました。 アンバー・ハードにDV夫の刻印を押され、大きなスタジオからの契約が解除され、公私ともに人生が変わってしまったジョニーさんは、人生をしっかり考え、映画にとりくむ必要があったのでしょう。 水俣病については子供だったので、よく知りませんでした。 このようなことがあったとは、そして今もまだ戦いが続いているとは。 映画的な脚色で時系列など事実と異なる部分もあるそうですが、写真家ユージン・スミスさんと共に活動した日系人の奥さんが「実際と異なる点はたくさんあるが、一番大切なのはあの出来事から目をそらさないことだと思う。今も続く問題だと映画を見た人たちが感じ、何かが変わるきっかけになってくれたら」言われているそうで、そのお気持ちに賛同します。 ジョニーさんはもとより、美波さん、真田広之さん、國村隼などの日本人キャストも、ライフの編集長役のビル・ナイさんもとてもよかった。 思った以上に胸に響いて、最後には涙してしまいました。 日本で起こった出来事だから思い入れも強いかも。 ジョニーさんがこんなふうに作品と向き合う映画をこれからももっとみたいです。 四つ星半。

スタッフ・キャスト

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ジョニー・デップW・ユージン・スミス
真田広之ヤマザキ・ミツオ
國村隼ノジマ・ジュンイチ
美波アイリーン
加瀬亮キヨシ
浅野忠信マツムラ・タツオ
ビル・ナイロバート・“ボブ”・ヘイズ

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基本情報


タイトル
MINAMATA―ミナマタ―

原題
MINAMATA

上映時間

製作国
アメリカ

製作年度

公開日

ジャンル