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MINAMATA―ミナマタ― (2020)

MINAMATA

監督
アンドリュー・レヴィタス
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  • みたログ 988

4.28 / 評価:846件

一枚の写真

  • かつかれい さん
  • 2021年10月26日 10時23分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

相変わらずハリウッドの表現する「日本」には違和感がある。日本をデフォルメするとなんであんなにオリエンタルな、中国だか東南アジアだかわからないようなシチュエーションになるのか。日本人が青っちょろいゾンビのような扱いで。

その違和感は日本人を映画を表現するために必要なマニュアルなのか?わからんけれども、1971年の設定とはいえ、ブレードランナー以来の、ここではないどこか、なのがアメリカ人にとっての日本なのか。

とはいえ、当時の車や建物、時代設定はきちんと合わせている感じで、特にデモ隊の旗など、非常に細かくて、本作のテーマを壊すまでではない。ユージンスミスは水俣病を知ってる人には有名な、あのモノクロームの患者たちの写真で有名な写真家だが、彼の人生、日本での出来事までは知らなかったので興味深く見させてもらった。

そして何よりの見せ場。映画冒頭に出てきた穏やかな子守唄。水俣病を世界に広めるきっかけとなった一枚の写真を、満身創痍のユージンスミスが撮るあの瞬間と繋がった時はやはり胸が震えた。何かに邪魔をされ、自主規制して。
そんな、扱ってはいけない写真を撮って世界に公開する。フッ軽ではない日本人は相変わらず巨大権力に対してビクビクしている農耕民族であることを、思い知らされることになる。巨大スクリーンで映されたあの写真を前にして!

この当時学生運動に参加していた、坂本龍一のペンによるストリングスドローンミュージックの重厚なサウンドも相まって、あなたの心に何かを植え付けるような畑のような作品である。

その種は我々非力な人間でもきっと何かが出来るような心を育てる程の作物であることを祈りたい。この大地の元で。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 勇敢
  • 絶望的
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