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ONODA 一万夜を越えて
2021年10月8日公開

ONODA 一万夜を越えて

ONODA/ONODA, 10 000 NUITS DANS LA JUNGLE/ONODA: 10,000 NIGHTS IN THE JUNGLE

1742021年10月8日公開

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4.0

一口寸評

3時間近い長尺に恐れをなしてためらっていたが、やっと見ることができた。 反戦の思い、戦没者の鎮魂のために日本人が撮るべき素材を、前の戦争の敵国に作られてしまうとは残念なり。 原作も、今は日本に在住する当時28歳のフランス人が書いた著書(なんと75年に上梓)で、偶然が重なって映画化されたという。 74年、フィリピンのルバング島から、約30年ぶりに、日本兵の小野田寛郎さんが帰って来た時は本当に驚いた。 だが、いつから一人になり、どのように生活し、何故帰国するに至ったのかは初めて知った。 「君に死ぬ権利はない」、彼は陸軍中野学校の教官(イッセー尾形)に洗脳されていた。 日本人の生真面目な気質や、天皇制の存在が彼のような人間を生んだのだ。 欧米人で、こんなに長く戦地に留まった兵士の話は聞いたことがない。 青年期の小野田役遠藤雄弥はともかく、壮年期の彼を演じた津田寛治が激似だった。 映像はシャープながら174分はやはり冗長、もう少し簡潔にできたのではないか。 冒険好きの若者(仲野太賀)が島で小野田さんと会え、その後尽力していなければ、彼は今もまだ島に残っていたかもしれないのだ。 数々の偶然やその運命に絶句する。 内容の重さはともかく、映画そのものの評価は4.5★。

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