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レミニセンス
2021年9月17日公開

レミニセンス

REMINISCENCE

PG121162021年9月17日公開

sak********

4.0

少々難解だけど切ないSFロマンチックサスペンス

なかなか面白かったですね。 SFサスペンス?というジャンルかと思いますが ストーリーの「芯」を理解するまでに少し時間がかかるので 納得できるのは最後の最後になってしまうのが 少し難点かとな思います。 途中までは 女に惚れたヒュー・ジャックマン演じる主人公の男が その惚れたパワーだけでガンガン突き進んでしまう 欲望暴走ムービーみたいに感じて なんだこれ?って思ったりしてました。 ただただ「あの女は何者?」 という興味だけで進んで行きますので。 でも徐々にストーリーの骨格が見え始め、 最終的に見終わった時には「なるほど」と思っている自分がいました。 記憶を扱う作品という事で時間軸が行ったり来たりしますし 物語の構成が割と複雑な階層で作られています。 その辺りの手触りが クリストファー・ノーラン監督作品のようだなぁ と感じていたのですが、調べてみるとなんと クリストファーの弟ジョナサン・ノーランが制作、 そしてジョナサンの奥さんのリサ・ジョイが監督という ノーラン風味満点の制作陣でした。 だから元々ノーラン作品が好きな人と そうでない人とで評価がわかれるかもしれませんね。 私はノーラン好き派なので この作品も割と好きですね。 人間が生きていくためには希望(未来)が必要というのは よく言われる事だと思いますが、 それと同じぐらいに人々は過去を大切にし なんなら大部分を過去に捉われて生きているとも言える訳で、 「未来を見て生きるのと過去を見て生きるのでは どちらが幸せなのか?」 という事をテーマとして訴えている作品なんだと 私は受け取りました。 自分の人生に置き換えてみても確かに 「ああ、あの瞬間、あの場面・・・」 と特別に感じる記憶はありますが その場面に戻りたいか?と聞かれるとそうは思わないですね。 二度と戻らないと思うと切なくも感じますが、 でも記憶は儚く消えていくものだからこそ 人間は生きていけるのではないかと思います。 未来を見通せない環境の中で 人は前を見て生きて行けるのか?それとも後ろを振り返ってしまうのか? そんな人生哲学のテーマを、 環境破壊やコロナ渦、いまだになくならない戦争等々で 明るい未来を描きづらい現代にいる我々へと投げかけて来る、 ロマンチックな作品だと思いました。 ヒュー・ジャックマンのダンディっぷりが 全編に溢れかえってますよ。

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