作品レビュー(198件)
- lud********
3.0点
ストーリーは3人の立場からの事件をそれぞれ描く。 ただ、何を訴えたかったのかは感じ取れなかった。ただの歴史物語? 最後まで飽きずに観れたけど、昼のドラマ的な話だ。
- FM TOWNS
2.0点
やりたいことはわかるが、そのせいで2時間半はどうかと思う。 しかも、主となる事案が事実に基づくと言えどもネタ的には弱くて、映画としてはフックが弱い。 皆さん★4以上付けてますが、映画を見終わった後に何か残りましたでしょうか?
- 梅太郎
4.0点
30年以上前に、「アマデウス」を観た時と同じような感覚になった。 誰が正しくて、誰が悪いのか?釈然としない気持ちが続き、2,3日ブルーな気分になる。 ただ、映画としては、リドリー・スコットらしさがあるし、役者陣の演技も素晴らしく、それぞれを憎々しく思うほど感情移入させられた(=名演技)。 マット・デイモンやベン・アフレックはもちろん言うことないが、アダム・ドライバーは才能あふれる俳優に思えるんで(ゲイリー・オールドマンっぽい)、もっと幅広い役柄で演技をやらせてやって欲しい。
- fuj********
5.0点
顔が長い人がどうも苦手で。メリル・ストリープとか。 原稿棒読みの『なぜ君は総理大臣になったのか』的な御仁とか。 ベン・アフレックもその一人だったが、本作で見直した。 こんなに上手い人だったっけ?サイテーの放蕩貴族が実にお似合い。 本当は盟友マット・デイモンと相対する敵役が相応しかったろうが、 そちらにはもっと顔が長い、暗黒面は慣れっこの俳優を充てた。 なんだかんだと都合3回観ちゃったけど、やっぱり飽きない。 リドリー・スコットによる極上史劇は、一分の隙もない傑作である。 余計な情感は一切挟まず、素早いカット繋ぎで複雑な心理の襞を描き通す。 ブリューゲルのようなカラヴァッジオのようなレンブラントのような、 絵画的な渋い色調を楽しむだけでも眼の保養、絶品! 3章建ての前2章は、男二人の詰まらぬ見栄の張り合いで取るに足らない。 一つの言葉、一つの行為が食い違う様は黒澤明『羅生門』、 というより芥川龍之介『藪の中』、というより、 もっと言ってしまえばアンブローズ・ビアスの怪談『月明かりの道』。 「真実」の刻印を残す第3章、ここで初めて女性の視点が入る。 当代随一の巨匠が今作を撮った理由が、ここに集約される。 男と女で、こうも生きてる世界が違うのか! 女の苦しみは産みの苦しみである。所詮男には分からない。 女性の不安心理の象徴として馬を出すやり方は余りに明らさまだが、 やはり効果的ではある。 執拗な性交シーン、特に二度目のレイプ描写には、ご批判もあろう。 そんなことは御大、百も承知である。 ここは観る方も腹を据えて向き合わなければならない。 男性目線と女性目線、同じ事象を異なる視点で描くことに最大の眼目がある。 それによって両者の想いの違いが一目瞭然、愕然となる。 判らなかったら何度でも観返せ!と監督さんもおっしゃっている。 ただ、一概に映画監督は歳を取るほど性描写が過激になる傾向はある。 ヒッチコックもルメットもそうだった。 年齢による肉体の衰えを創作により補おうとする、止むに止まれぬ衝動。 別に時代に媚びているわけではない。 デキるやつほどスケベなものである。 決闘による勝敗を神託とし、真実と見做した時代があったとは! 非科学的な迷信が世を支配し、勝者が歴史を作る。 現代にも通じる頑迷の源流を見る思いがする。 朝の情報番組が、こぞって占いを発信し続けるのは、なぜ? 知識を蓄え便利にはなっても、人間そのものは左程進歩していない。 原始人の頃から。 強姦の是非を問う決闘シーンは脳幹をエグるように闘争本能を掻立てる。 仕掛けられた罠から誰も逃れることはできないだろう。 どちらが勝っても結末は苦いものである。 人間の本性を嫌というほど思い知らされた後では。
- moh********
4.0点
ネタバレこの面白さはネタバレできない
このレビューにはネタバレが含まれています。 - かり
4.0点
ネタバレベン・アフレックが無駄にエロい
このレビューにはネタバレが含まれています。 - Y
5.0点
この映画は「事実は三者三様だが、真実は一つ」を、ありありと映している。 騎士①(ジャン・ド・カルージュ) 騎士②(ジャック・ル・グリ) 騎士の妻(マルグリット・ド・カルージュ) 「最後の決闘裁判」は、上記3人の視点がそれぞれ主視点となる3部構成だ。 最後のマルグリッドのパートが始まる紹介画面で「真実」の文字が強調されていることから、この映画では「マルグリッドの視点が真実」としているのだろう。実際そうなのだと思う。なぜって、被害者は忘れないから、だ。加害者は忘れるし、そんなつもりはなかったのだと都合のいい解釈をしがちだ。 確かに「おこった出来事」は3視点とも共通しているのに、解釈の仕方や何が重要なのかの観点がちがうだけでこうも乖離してしまう。 娼婦と強姦ごっご遊びをしていたジャック・ル・グリはマルグリッドの抵抗を「いやよいやも好きのうち」みたいなクソ解釈をし、階段で脱げてしまったスリッパを「自分から脱いだ」と記憶まで改ざんしてしまう。ジャン・ド・カルージュに至っては妻が乱暴されたことに激高し首を締めあげたことをマルっと忘れて優しく妻に寄り添ったことにしてしまう。この気持ち悪さ。この不気味さ。 そして神に支配された中世という時代は、決闘裁判という、真実も何もない結論の迎え方を選択する。 ジャック・ル・グリの視点で、マルグリッドが自分で靴を脱ぐ描写をみて「??誘っているのかな?」と考えた自分に心からゾッとした。物事を多方面から見ることでやっと真実に近い場所へたどり着く。1方面からみたところで、そこに真実はないのに。これは私への深い教訓だった。 この時代から現代まで、多少変わったとはいえ人間の本質はなにも変わらない。 エゴ丸出りの痛々しい男も、自分に都合のいい解釈しかしない奴も、想像力もなく出た杭を打つ女や無関係を貫く女も現代には依然として存在する。 私含め、人間はどこまでも愚かだ。 最後のマルグリッドの表情は「無」だった。 好きでもなんでもない人と結婚させられ、持参金である土地と子供の母体としての存在として利用され、話の通じない男に一方的に好かれ乱暴され、夫には最後まで利用され搾取され……きっと誰だってこうなる。 再婚せず穏やかな晩年を過ごしたことが何よりの救い。 意識はなくとも人間だれしもジャン・ド・カルージュとジャック・ル・グリの部分は持ち合わせていると思う。程度の差はあれ、誰かにとって自分は有害なのかもしれないと意識をしていくことは大事だと思う。
- ひーろーかむおん
4.0点
…コロナ禍以来、劇場へ足を運ぶのが億劫になり、専らWOWOWで映画を愉しんでいる古希過ぎのジジイだ。 未だ会社勤めをしているが、仕事の合間を縫って書いているので、ザックリと記す。 あらすじは、横着をして、WOWOWの解説の次のとおり。 『1386年。 ノルマンディー地方の騎士カルージュ(マット・デイモン)は妻マルグリット(ジョディ・カマー)と暮らすが、新たな領主として王のいとこ、ピエール2世が赴任。 カルージュとその親友ル・グリ(アダム・ドライヴァー)はピエール2世に忠誠を誓うが、ル・グリのほうが重用されてカルージュは困惑。 マルグリットのカルージュに対する愛情は冷めていたが、やがてマルグリットがル・グリから暴行を受けたと訴える事態に。 ル・グリは自身とカルージュの決闘を通じて罪を問われることに……。』 「第1章 ジャン・ド・カルージュによる真実」の後に、「第2章 ジャック・ル・グリによる真実」が始まると、第1章と全く重複したような展開が続いたので、解説を見てみると、「ある事件を複数の視点から見た黒澤明監督の「羅生門」のスタイルを踏襲」した作風とあり、「第3章 マルグリット・ド・カルージュによる真実」へと続くのだった。 このマルグリットをどこかで見たことがあると思ったら、海外ドラマ「キリング・イヴ/Killing Eve」のジョディ・カマーで、最近観た『フリー・ガイ(2021)』にも出ていたが、リドリー・スコット御大にも使われるような女優になったのだな。 で、同じ場面が三者三様の観点から描かれていくのだが、それぞれの主張が微妙に食い違っているので目が離せない……というか、各々が自分こそが真実を語っていると思い込みたいのだろう。 で、マルグリット暴行事件は裁判に持ち込まれるが、審判する輩がゲスの極みだ。 「襲われた際に快楽を感じたか」と涼しい顔をして質問するのだ。 それに対して、マグリットは「快楽なんて感じない!」と涙ながらに叫ぶのだが、審判人は、「夫との性交に愛はあるか?頂点に達したことはあるか?」などと屈辱的な質問ばかりするのだった。 で、白黒付かずに「決闘裁判」に持ち込まれるのだが、この「決闘裁判」の理不尽さは相当なものだ。 「夫が決闘に負けた場合、あなたは丸裸にされ、木の柱に繋がれ、生きたまま焼かれるが、それでもよいのか」 無謀極まりない沙汰だが、女は男の従属物でしかなく、マグリットは已む無く「決闘裁判」を受け入れるのだった。 暴行された被害者までもが残虐な方法で処刑されるというのだ。 後は、リドリー・スコット監督お得意の壮絶な決闘にハラドキするだけだ。 ラスト、マグリットの瞳に、2人の男、いや、男尊女卑の社会に鉄槌を下したかのような煌めきが伺われたが、深読みのし過ぎかな? いずれにしても、同一人物を別の視点で3幕を演じた俳優の苦労が偲ばれる、非常に見応えありの3.8点といったところかな。 (メモ パスワードを忘れてトラブってしまったので、新たに開設した。 旧(fg9)レビュー数:4100件、新レビュー数137件目)
- saikooooo
5.0点
決闘シーンはどっちが勝つのかわからずドキドキしながら見ました。 とっちが勝つほうがよかったのかなあという余韻もあります。 上映時間が長めですが、引き込まれてあっという間に見終わりました。 おもしろいです。
- mi_********
4.0点
ネタバレ晩年は幸せだっただろう。
このレビューにはネタバレが含まれています。 - yos********
4.0点
ネタバレ霧の中
このレビューにはネタバレが含まれています。 - sna********
2.0点
3人視点で話が進むと知らずに見始め、マットの演技が第1章でなんか冷めた演技でこんな下手な演技してた?と思ったが、進むうちに3人の視点であれは演じ分けだったんだと思えばまぁよかったんだよね?と自分を納得させました。 で、見終わってリドリー・スコット監督って名前見て?となる。 リドリー・スコットってもっといい映画作るよね?なんで?って。 決闘シーンはもう過去作のグラディエーターには敵わないし、全体的に緊迫、ドキドキがなく静かすぎて、俳優の無駄遣いに感じた。 ただアダム・ドライバーはいい演技してましたね。 この配役ベンとマットでなくてもよかったんじゃないかな。 無名俳優のがよかったのになと思いました。 俳優陣に期待がかかり、こういう時代背景映画は最近の海外ドラマに演出も負けてる気がします。 わたしは海外ドラマ見すぎたのか?
- ang********
5.0点
ネタバレ現代に産まれた事を感謝
このレビューにはネタバレが含まれています。 - 若林
5.0点
2022/01/13(木)WOWOWプライムにて鑑賞。 パソコンでレビューを見ていたら本篇が面白く、いつの間にか引き込まれていた。 やっぱレビューはレビューだな、それらしきのコト書かれても本編の面白さにはほど遠くに及ばない。 さてもう一回見るか。
- arl********
3.0点
ネタバレ騎士の一分
このレビューにはネタバレが含まれています。 - ホワイト
2.0点
マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックの3人は嫌な野郎だし、ジョディ・カマーは微妙だし、誰にも感情移入出来ない長すぎる映画。
- スナフキンM
4.0点
時代は14世紀でまだ決闘があった昔であるが、展開内容は現代の裁判と通ずるものがある。立場、主張による微妙な違いを映像で見せてくれる。核心のレイプ事件のほかに、時代的な人間関係、プライド、嫉妬などが絡んで1級のミステリーさながらになっている。 それでいて、結論は決闘である。そこが中世たるところであるが、騎馬を使った迫力ある闘技場での決闘はまさにリドリー・スコットの真骨頂で迫力満点。アクションとしても楽しめるのだ。 やや長尺であるが、リドリー・スコットの健在っぷりが嬉しい。
- man********
5.0点
前知識ゼロで マット・デイモンとアダム・ドライバーの共演だし、 観てみようかなくらいの気持ちで見たら 久しぶりに食い入るように観てしまった。 色々な人の視点に切り替わる グランドホテル方式ってやつだよね!! 大好物です笑 ほんと、前知識ゼロだったので 『えっ、そういう感じ』 とワクワクしました。 2時間以上の大作だったのも後で気づき、 よく見たら、監督もリドリー・スコットじゃないですか。 日本で公開してた???流行った? まあ、たしかに話は地味 実話らしいが なぜ、この話を映画化しようとしたのかは謎 なんかもっと壮大な歴史物語なのかなと思っていたので、 色んな所でいい意味で裏切られました なので、 評価はちょっと甘めで☆5にしちゃいます!!\(●^∀^●)/
- kiki
5.0点
同じ出来事を三者の立場を変えて映し出し、認知の歪みを表現した作品。 初めは夫婦愛の作品かと退屈さえ感じる展開から、憎き相手の視点で同じシーンを印象を変えて繰り返され、真実が気になるタイミングで、被害者である妻の視点で再度同じシーンが繰り返される。 流れは同じだが、表情やセリフなど細かい描写があり印象が変わる。 印象的な部分は、被害者である妻の視点が始まるチャプターに表記された「The truth」。 「被害女性が語ったものが真実」という意味よりは、「被害女性が語ったものが真実である時の、三者の事実の捉え方の違い」を主張していると感じ興味深い。 女性の視点が真実だった場合、夫と加害男性の視点はこんなにも歪んでいると痛烈な表現で描いている。 夫人は命を懸け大きなリスクを負ってまでなぜ裁判を起こすかと問われている場面があったが、これは女性に人権がなかった時代に自分の尊厳を守るため決死の思いであがいたためではないか。 意思がないものとされ軽んじられ所有物でしかなかった自分を守ろうと。 結局、味方になるべき身内や友人も、同じ境遇で我慢してきた自分を守ったり同調圧力や嫉妬が絡んだりで勇気を出した彼女を守らない。 裁判に勝った結果となっても、心から彼女を支える者はいない。 彼女にとっての尊厳がかろうじて守られても、それが彼女を本質的に幸せにしたのかはわからない。 三者三様の描かれ方が面白いが、容赦ない戦闘シーンや残酷な処刑シーンが殺伐とした時代背景を印象的にしていて、やりきれない胸糞悪さを残す。 国王夫人やピエール伯爵夫人など、ふとしたときに見せる表情から、被害女性と同じ境遇を味わっているか、彼女の気持ちを理解し同情しているように受け取れて、この時代の声なき声の存在をひしひしと感じた。中世に限らず現代においてもあてはまりそうだけども。。 それぞれのチャプターで、その当事者と同じような受け取り方で観てしまっていた自分も怖い。 主観と相手の受け取り方は必ずしも同じではない。 肝に銘じて生きたい。
- lup********
5.0点
WOWOWの吹き替え版と字幕版で鑑賞。アクションものならいざ知らず、こうした重厚なドラマは字幕版で見ないと細かいニュアンスは伝わりませんね。 さてエイリアン・コヴェナントが不発に終わり、どうなることかと思ったがさすがはリドリースコット、これで持ち直しました。細かい点は他のレビューに任せるとして、3者の視点からの展開に対して不評が多いのには驚かされました。それぞれの表現がかなり違ってるのに気づかなかったのでしょうか。ある意味これがこの作品の醍醐味ですが。 そして前半はそうでもないが、後半ぐいぐい引っ張る演出はリドリーと俳優陣の力のたまもの、特にデーモンとアフレックのコンビが復活したことは非常にうれしく思います。2時間半を超える長尺ですが、最後の決闘シーンは迫力満点、マルグリットを演じたカマーの微妙な表情が余韻を残します。というか何故家人が留守という絶好のタイミングでル・グリが屋敷にやって来れたのか謎は残ったままですが。興行成績はあまりよくなかったようですが、評論家の評判は悪くないし、ぜひコヴェナント続編を期待したいところです。