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コーダ あいのうた
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コーダ あいのうた

CODA

PG121122022年1月21日公開

tah********

4.0

ネタバレ主人公は魅力的だったけど…

アカデミー賞の作品賞を受賞した、ということにつられて観に行きました。こういう観る前からわかってる「感動系」はまあいいかな、と思ってて、最初は鑑賞予定じゃなかったけど。 実際に観て、主人公を演じたエミリア・ジョーンズがとても魅力的で観に行って良かった、と思いました。彼女を発見したことが最大の収穫。かわいいし演技力もあるし歌も素晴らしい。 それにほかのキャストの俳優さんたちもみんな上手かった。アカデミー賞助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーはもちろん、悪気なく自己中のお母さんも男気あふれるお兄さんも。みんな聴覚障害を抱えているのに、全然劣等感なんかなく明るく生きている描き方も好感が持てるし。日本映画なら障害者を虐げられる良い人に描きがちだけど、聴覚障害者も下品な人もいればセックス好きだったりもするって当たり前に描かれるのが気持ちよかった。 それに主人公の音楽の先生がかなりエキセントリックで情熱的、だけど主人公の才能を見込んで献身してくれる姿に感動したし、演じた俳優さんも素晴らしかった。 それに、演出面でよかったのがあくまでも主人公家族4人と先生と主人公の恋人、6人のお話に焦点を絞ったのも成功要因。 凡庸な脚本家なら主人公の恋人の、不仲だという家族の話や兄の恋人を深掘りしたり、先生の家族まで出してきたりしそう。あるいは主人公の友達とのエピソードまで手を広げたり。 そういう欲張りなことをしなかったから、あくまでも家族の愛と自分の夢との葛藤というワンテーマをきちんと描けたと思う。 しかし残念ながらこの映画、最大の欠陥があってそこで評価を下げざるを得ない。 それは聴者が同乗しないと漁船の操業が出来ないことになって主人公が一旦は夢を諦めることを決めたのに、父親が娘の才能を理解して彼女をバークレーに進学させることを決めた。それはいいのだが、じゃあ漁船の操業はどうなるのか?という解決策は示されないまま。 彼女の入学のための試験とボストンへの旅立ちが感動的に描かれてハッピーエンド、というていだが、あの後3人でどのように稼業をまわしていったのやら。

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