レビュー一覧に戻る
グレイ・ガーデンズ

bakeneko

5.0

ネタバレアメリカ元セレブの“ゴミ屋敷”は…

2006年に「グレイ・ガーデンズ」としてブロードウェイミュージカル化され、2009年にジェシカ・ラング&ドリュー・バリモア主演で「グレイ・ガーデンズ 追憶の館」としてTV映画も制作された母子物語の元ネタであるメイスルズ兄弟のドキュメンタリーで、J・F・ケネデイの元妻のジャクリーンの親族で1930〜40年代はアメリカ社交界の華だったイディス・ブービエビール母娘が多数の猫&アライグマと共に暮らすイーストハンプトンのグレイ・ガーデンズ邸の現在を映し出してゆきます。 ジャクリーン・ケネディ(オナシス)の叔母と姪である―イディス・ユーウィング・ブービエビール(ビッグ・イーディ)とイディス・ブービエビール(リトル・イーディ)が隠遁しているイーストハンプトンのグレイ・ガーデンズ邸は、猫の多頭飼いとアライグマの餌付けによって地域でも有名なゴミ屋敷となり、1972年に訴訟沙汰を起こして世間の耳目を集めたがジャクリーンの助力で漸く立ち退きを免れた。このスキャンダルに興味を持ったドキュメンタリー作家のアルバート&デビッド・メイスルズは1975年に母子の許可を得て、館に出入りして彼女たちの現在と過去を記録してゆく…というドキュメンタリー作品ですが、単なる奇矯な元セレブ母娘へのインタビュー&元ゴミ屋敷の状況撮影に留まらず、密着取材によってリラックスして?ありのままの自分たちを語り始めた彼女たちの愛の孤独&ノスタルジーと言った内面まで踏み込んでいます。 写真や肖像画が示す―昔日の彼女たちの美貌や華やかな社交界の日々と現在の生活を重ね合わせることで、ゴミ&動物屋敷となって行った経過が判って来ますし、ミュージカルの主題歌を口遊み&年をとっても新しいロマンスを夢見る様子に“彼女たちの内面は永遠に良い処の女の子なんだな~”と納得できます。 母娘によってなかなか上手に歌われる―“二人でお茶を”♪、「Music in the Air」より“We Belong Together”♪、“あなたと夜と音楽”♪、“夜も昼も”♪、「オクラホマ」より“People Will Say We‘re In Love”♪、“リリーマルレーン”♪も聴かせてくれますし、舌出しネコちゃんズは劇可愛ですが、アライグマ達への豪快な餌付けには唖然とさせられますよ! ねたばれ? 本作撮影直後の1977年にビッグ・イーディは逝去、リトル・イーデイは1979年に“家を壊さないこと”を条件に館を売り払っています(猫とアライグマ達はどうなったのかな?)

閲覧数20