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優しき罪人(つみびと)
2022年1月28日公開

優しき罪人(つみびと)

YOUNGJU

1002022年1月28日公開

mat********

5.0

ネタバレ切なさに心が震える

やっぱり韓国映画にはほとんどハズレがない。 1週間限定公開の本作、なんとか最終日に間に合った。 両親を交通事故で亡くした19歳の少女ヨンジュは弟の面倒を見ながら暮らしているが、弟が事件を起こし、示談金が必要になる。もともとギリギリの生活を強いられており追い詰められたヨンジュは交通事故の相手方を訪ねる。 復讐のためか更なる慰謝料を要求するためか分からないが素性を明かすこともできず、相手方の経営する豆腐店でアルバイトを始める。 ところが予想に反して加害者夫婦はとても優しくていい人だった。我が子のように可愛がってくれる加害者夫婦。最初の心づもりとは裏腹に加害者夫婦をどんどん好きになっていくヨンジュ。 この辺りの葛藤が恐ろしく切ない。 ヨンジュを演じるキム・ヒャンギが健気でかわいい。 加害者の奥さんがヨンジュに「あなたはいい子。私にはわかる」というシーンに思わずうなづいてしまった。 表情でその心情を表現するキム・ヒャンギの演技力。 しかも加害者のユ・ジェミョンの演技も凄い。 加害者夫妻には植物人間となっている寝たきりの息子が家のベッドにいることがわかるが、なぜそうなったのかは劇中では触れられない。 ヨンジュは思い切って加害者夫妻に素性を打ち明け、自分は夫妻のことが大好きがと告げる。 加害者の妻は夫に、「なぜあの子は私たちの前に現れたのか。来ないで欲しかった。私たちはどうすればいいのか。これまでのように接するのは難しい。あの子がかわいそうすぎる。あの子に幸せが訪れてほしい」と話す。 たまたま隠れてそれを耳にしてしまったヨンジュは加害者に息子につながれている酸素吸入器のパイプをひもで縛り、加害者夫婦の家を出る。 街をさまよい、橋の上から飛び降りようとするが死にきれず、号泣するシーンで終わる。 中古半端な終わり方という気もするが、結論付けるのは難しいだろうから、これはこれでいいような気がする。 キム・ヒャンギが素晴らしすぎる。 彼女を見るためにこの映画を観るのも十分アリだと思う。

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