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ニトラム/NITRAM

NITRAM

1122022年3月25日公開
ニトラム/NITRAM
3.7

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

1990年代半ばのオーストラリア・タスマニア島。観光以外の産業がない閉鎖的な地域で両親と暮らす青年(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)は、幼いころから周囲になじめず孤立し、本名を逆さに読んだあだ名「NITRAM(ニトラム)」と呼ばれバカにされていた。何ひとつ思い通りにならない日々を過ごす中、彼はサーフボードを買うために始めた仕事で、ヘレン(エシー・デイヴィス)という女性と出会い恋に落ちる。しかし、ある悲劇的な事件をきっかけにニトラムの孤独感や怒りは増大し、精神状態は悪化していく。

シネマトゥデイ(外部リンク)

予告編・動画

作品レビュー(13件)

絶望的23.7%不気味15.8%恐怖15.8%悲しい13.2%切ない13.2%

  • mai********

    4.0

    何とも救いようがない

    何とも救いようがないとしか言いようがない。 ポートアーサー事件を基にした作品という事ですが… 彼に対してもっと何かできなかったのか?という事しか思い浮かばない。 精神疾患?成長段階での何らかの欠落? こういう作品を観ていると両親との関係性に目が行きがちになってしまうし、作品でもそこに凄い違和感を感じたけれど…それだけじゃないんだろう。 両親と彼との距離感は不思議と遠い気がした。 彼が病気なのでは?と 彼が育ってきた時間というものも、何らかの影響があるんだろうとしか言いようがない。後天的なすべての環境が彼に悪影響を与えたのでは? 彼を擁護することなどできるはずもない。 その上で、彼をこのような存在に仕立て上げてしまった環境にも何らかの問題点を見出して、2度と起こさないという事を考えていかないといけないんだろうと感じます。 2022年5月14日シネマテークたかさきで鑑賞

  • moritama

    4.0

    孤立が生んだ悪夢

    1996年、オーストラリアのタスマニア島で銃乱射事件を起こした男の事件までの一部始終を描く実話を題材とした映画。 ニトラムとは主人公のマーティンを逆から読んだ彼のあだ名。 監督は「アサシンクリード」「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」と話題作を監督し注目されるジャスティン・カーゼル。 主人公の犯人マーティン・ブライアントを演ずるケイレブ・ランドリー・ジョーンズはこの映画でカンヌ国際映画祭の主演男優賞を受賞している。 この映画はなぜ銃乱射事件が起きてしまったのかを考察する映画ではない。 淡々と事件を起こすまでのマーティンの日常が描かれる。 彼は知的障害があり、行動も突飛なことから周りから相手にされず孤立している。 両親との過去は描かれていないが彼との関係は疲弊し母親も精神的に疲れ、距離をとっている。 唯一父親は愛情を持って接し、将来彼と共にコテージを経営したいという夢を持っている。 彼は仕事も持たないが、サーフボード欲しさの小遣い稼ぎのための芝刈りに立ち寄った家の未亡人ヘレンと知り合い、共に惹かれていく。 ヘレンとの関係の一つの出来事から、周囲との孤立を深めていくことになる。 彼は純粋であるが故に行動が極端。 感情のコントロールもできなくなってしまうのだろう。 今の時代なら、障害者のケアはこの当時よりは手厚くなっていると思うが、 この映画を見る限り、何のケアもなく社会とも家族とも孤立を深めていく。 悲劇的なのは銃販売のルールが野放しになっていること。 事実でも、彼は銃のライセンスを持っていなかったのに簡単に銃が買えたという。 純粋で感情のコントロールができない若者の怒りが爆発した時に、悲劇が起こった。 この事件後、オーストラリアでは銃規制が厳しくなったが今もまだ、闇の銃販売は横行しているという。 孤立するマーチンを救えなかった社会の責任は重い。 死刑制度のないオーストラリアで今もマーチンは服役中だ。 2022.5.10 横浜シネマ・ジャック&ベティ

  • p_k********

    3.0

    静かに、事実に忠実に

    半ばまで観ていて、この映画が何を語りたいのかわからなかったが、(事実にどれだけ即しているかを検証はしていないけど)起こった出来事を静かに、忠実に映像化しているのではないかと思った。少なくとも、この事件を題材としている以上、銃乱射により数多くの人が死傷したことへの深い悲しみを抱えた作品であることは確かである。どうしてこの悲劇が起こったのかはラストシーンのメッセージに読み取れるが、様々な要因があっただろうし、その中には避けられたはずのもの、避けられなかったもの、それぞれ存在しているような気がする。事実を誇張することは危険なことなので、もしこの作品が事実に忠実に描かれているのであれば、それは観るものに訴える一つの有効な手段ではないかと思う。 ほぼ前知識がなかったため、映画を観る前は、一見常識的な若者が何故銃乱射に至ったのかを描いた作品だと思っていたが、冒頭からそうではないと思わざるを得なかった。主人公はやはり常識的ではない言動の若者と思えた。ただそれが大量殺人の予兆と言えるかと言えばそうではないだろう。もちろん親の教育にも要因がないとは言えないかも知れないが、将来は誰にも見通すことはできない。社会防衛ということを考えた時、その矛先が人間に向かうことは恐ろしいことだと思う。となると、取り得る手段として、ラストシーンのメッセージに行きつくしかないのだろう。しかし、ここでもう一つ思うのだが、人間は悲劇に学んだふりをして、なぜまたそれを忘れてしまうのだろう。忘れたのではなくて、最初から誰かが比較考量をして、命と何かを取捨選択しているのだろうか。

  • 石岡将

    4.0

    映画の空気感がとてもいい

    自分自身が彼ほど病的ではないのは分かっているんだけど、何処か自分の事の様に不安になってしまい、鑑賞中酷い腹痛を起こしてしまった。 「神様なんか〜」も良かったけど、ケイレブは誠実に怪演が出来る素晴らしい俳優だな。また、Jデイヴィスの演技が映画の骨組みをしっかりと支えていました。

  • zem********

    3.0

    理不尽と不条理

    ポート・アーサー銃乱射事件に至る過程を、事件を起こした「NITRAM」の人間模様を映画にしています。これが結構重いので以下、雑感を箇条書きで。 ・人は誰しも不幸になりたくないし、不幸にしたくもない。しかし、個々人は独立した人格であって、立場もあり、思いは様々。それぞれの接触が常に意図した方向に実現するわけでもないし、実現しない方が圧倒的に多い。その実現しないストレスが行動に影響を与えていくが、実現してもいい方向に動くとも限らない。 ・人はやさしさを求めている。与えるかもらうかは問題じゃない。が、やさしさに人は満足するわけでもない。 ・実は、MARTINと呼んでいる人はいなかったことに気づいた時の衝撃 ・「からかい」「いじり」がストレスになり、暴発するのは人の性。どこでも一緒。今回はいじめられっ子の暴発なんだろうけど、大好きな父が失意で弱ったこと、両親以上に心を触れあえることができたヘレンを失ったことが混ぜこぜになっちゃったか。 ・NITRAMを演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、どっかで観たようなでもなあ、と後で調べたらアウトポストで配属されたきた彼じゃないか!化け方がすごい。なんだよ、あのだらし無い身体の作りは。大変だったろうなあ。それから、発達障害者の演技が秀逸。 ・たぶん、事件を起こした本人自身がどうしてこうなったと思っているんじゃないかな。 映画自体は非常に興味深く良作ですが、自分自身、消化し切れず胸糞ということもあり、あまりお勧めはしないかな。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

カンヌ国際映画祭第74回

男優賞

基本情報


タイトル
ニトラム/NITRAM

原題
NITRAM

上映時間

製作国
オーストラリア

製作年度

公開日