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ニトラム/NITRAM

NITRAM

1122022年3月25日公開
ニトラム/NITRAM
3.7

/ 60

13%
47%
35%
3%
2%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(13件)


  • mai********

    4.0

    何とも救いようがない

    何とも救いようがないとしか言いようがない。 ポートアーサー事件を基にした作品という事ですが… 彼に対してもっと何かできなかったのか?という事しか思い浮かばない。 精神疾患?成長段階での何らかの欠落? こういう作品を観ていると両親との関係性に目が行きがちになってしまうし、作品でもそこに凄い違和感を感じたけれど…それだけじゃないんだろう。 両親と彼との距離感は不思議と遠い気がした。 彼が病気なのでは?と 彼が育ってきた時間というものも、何らかの影響があるんだろうとしか言いようがない。後天的なすべての環境が彼に悪影響を与えたのでは? 彼を擁護することなどできるはずもない。 その上で、彼をこのような存在に仕立て上げてしまった環境にも何らかの問題点を見出して、2度と起こさないという事を考えていかないといけないんだろうと感じます。 2022年5月14日シネマテークたかさきで鑑賞

  • moritama

    4.0

    孤立が生んだ悪夢

    1996年、オーストラリアのタスマニア島で銃乱射事件を起こした男の事件までの一部始終を描く実話を題材とした映画。 ニトラムとは主人公のマーティンを逆から読んだ彼のあだ名。 監督は「アサシンクリード」「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」と話題作を監督し注目されるジャスティン・カーゼル。 主人公の犯人マーティン・ブライアントを演ずるケイレブ・ランドリー・ジョーンズはこの映画でカンヌ国際映画祭の主演男優賞を受賞している。 この映画はなぜ銃乱射事件が起きてしまったのかを考察する映画ではない。 淡々と事件を起こすまでのマーティンの日常が描かれる。 彼は知的障害があり、行動も突飛なことから周りから相手にされず孤立している。 両親との過去は描かれていないが彼との関係は疲弊し母親も精神的に疲れ、距離をとっている。 唯一父親は愛情を持って接し、将来彼と共にコテージを経営したいという夢を持っている。 彼は仕事も持たないが、サーフボード欲しさの小遣い稼ぎのための芝刈りに立ち寄った家の未亡人ヘレンと知り合い、共に惹かれていく。 ヘレンとの関係の一つの出来事から、周囲との孤立を深めていくことになる。 彼は純粋であるが故に行動が極端。 感情のコントロールもできなくなってしまうのだろう。 今の時代なら、障害者のケアはこの当時よりは手厚くなっていると思うが、 この映画を見る限り、何のケアもなく社会とも家族とも孤立を深めていく。 悲劇的なのは銃販売のルールが野放しになっていること。 事実でも、彼は銃のライセンスを持っていなかったのに簡単に銃が買えたという。 純粋で感情のコントロールができない若者の怒りが爆発した時に、悲劇が起こった。 この事件後、オーストラリアでは銃規制が厳しくなったが今もまだ、闇の銃販売は横行しているという。 孤立するマーチンを救えなかった社会の責任は重い。 死刑制度のないオーストラリアで今もマーチンは服役中だ。 2022.5.10 横浜シネマ・ジャック&ベティ

  • p_k********

    3.0

    静かに、事実に忠実に

    半ばまで観ていて、この映画が何を語りたいのかわからなかったが、(事実にどれだけ即しているかを検証はしていないけど)起こった出来事を静かに、忠実に映像化しているのではないかと思った。少なくとも、この事件を題材としている以上、銃乱射により数多くの人が死傷したことへの深い悲しみを抱えた作品であることは確かである。どうしてこの悲劇が起こったのかはラストシーンのメッセージに読み取れるが、様々な要因があっただろうし、その中には避けられたはずのもの、避けられなかったもの、それぞれ存在しているような気がする。事実を誇張することは危険なことなので、もしこの作品が事実に忠実に描かれているのであれば、それは観るものに訴える一つの有効な手段ではないかと思う。 ほぼ前知識がなかったため、映画を観る前は、一見常識的な若者が何故銃乱射に至ったのかを描いた作品だと思っていたが、冒頭からそうではないと思わざるを得なかった。主人公はやはり常識的ではない言動の若者と思えた。ただそれが大量殺人の予兆と言えるかと言えばそうではないだろう。もちろん親の教育にも要因がないとは言えないかも知れないが、将来は誰にも見通すことはできない。社会防衛ということを考えた時、その矛先が人間に向かうことは恐ろしいことだと思う。となると、取り得る手段として、ラストシーンのメッセージに行きつくしかないのだろう。しかし、ここでもう一つ思うのだが、人間は悲劇に学んだふりをして、なぜまたそれを忘れてしまうのだろう。忘れたのではなくて、最初から誰かが比較考量をして、命と何かを取捨選択しているのだろうか。

  • 石岡将

    4.0

    映画の空気感がとてもいい

    自分自身が彼ほど病的ではないのは分かっているんだけど、何処か自分の事の様に不安になってしまい、鑑賞中酷い腹痛を起こしてしまった。 「神様なんか〜」も良かったけど、ケイレブは誠実に怪演が出来る素晴らしい俳優だな。また、Jデイヴィスの演技が映画の骨組みをしっかりと支えていました。

  • zem********

    3.0

    理不尽と不条理

    ポート・アーサー銃乱射事件に至る過程を、事件を起こした「NITRAM」の人間模様を映画にしています。これが結構重いので以下、雑感を箇条書きで。 ・人は誰しも不幸になりたくないし、不幸にしたくもない。しかし、個々人は独立した人格であって、立場もあり、思いは様々。それぞれの接触が常に意図した方向に実現するわけでもないし、実現しない方が圧倒的に多い。その実現しないストレスが行動に影響を与えていくが、実現してもいい方向に動くとも限らない。 ・人はやさしさを求めている。与えるかもらうかは問題じゃない。が、やさしさに人は満足するわけでもない。 ・実は、MARTINと呼んでいる人はいなかったことに気づいた時の衝撃 ・「からかい」「いじり」がストレスになり、暴発するのは人の性。どこでも一緒。今回はいじめられっ子の暴発なんだろうけど、大好きな父が失意で弱ったこと、両親以上に心を触れあえることができたヘレンを失ったことが混ぜこぜになっちゃったか。 ・NITRAMを演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、どっかで観たようなでもなあ、と後で調べたらアウトポストで配属されたきた彼じゃないか!化け方がすごい。なんだよ、あのだらし無い身体の作りは。大変だったろうなあ。それから、発達障害者の演技が秀逸。 ・たぶん、事件を起こした本人自身がどうしてこうなったと思っているんじゃないかな。 映画自体は非常に興味深く良作ですが、自分自身、消化し切れず胸糞ということもあり、あまりお勧めはしないかな。

  • nn1********

    4.0

    一口寸評

    1996年、オーストラリア、タスマニア島の観光地で起きた無差別銃乱射事件。 35人が死亡、負傷者多数。 名前を逆さ読みにした蔑称ニトラム(虱)と呼ばれた地元の青年(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)が、実行犯になるまでの過程を、共感や断罪とは無縁の乾いたタッチで描く。 精神が不安定な彼は、両親に過保護に育てられた大人子ども。 年上の資産家ヘレンと出会い同居するもすぐに死別。 愛する父親の自殺もあり、遺産があっても心は満たされず、心因性の孤独を極めた末にこのような行為に及んだ。 後味のいい映画とは言えないが、『アンチヴァイラル』(12)以来の怪演を見せたケイレブと、母親役ジュディ・デイヴィスの演技合戦が壮絶で半★追加、4.5★。 この事件を機に規制され、政府に没収されたはずの銃の所持数は当時より増えたという。 笑止千万なり。

  • Dr.Hawk

    4.0

    ネタバレこの映画の主人公の名前を知っていますか?

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • poi********

    4.0

    とても丁寧に作っている、けれども

    ひとつひとつのエピソードを、大袈裟な演技とか派手なアクションに頼ることなく、丁寧に作っていることには好感が持てる。でも、どうしてこのような悲惨な事件が起こってしまったのか、結局何が悪かったのか、そうした問題を解くことを、最終的には放棄してしまったように思える。実話ベースの話だから、事実を描けばそれでいいということにはならないという気がする。そこに作り手の志の低さをどうしても感じてしまうのである。

  • aoa********

    4.0

    …何とも言えない

    これは難しい作品だ…。豪州で起きた銃乱射事件の実行犯(通称(蔑称):二トラム)にスポットを当てた作品ですが、「なぜ彼が犯行に至ったか?」をこの作品から汲み取るのは…なかなか難しい。映画自体が淡々と事象を描いていることもあり、二トラムの行動原理が観ていて理解できない。これは(表現は不適切かもしれませんが)「通常のものが壊れていく」ではなくて「壊れているものが更に壊れている」過程を見せられるのが原因なのかもしれません。例えば彼が「なぜ運転中のドライバーのハンドルを横から触るのか?」は、もう理由や理屈ではない意思が働いているからだと思う。なので良くも悪くも解釈は観客に投げっぱなしの作品なのかもしれませんね。ただ鑑賞後に心に残る何かがある(上手く言葉に出来ませんが)ので、これが監督の狙いであるなら成功しているとも思います。 あとこういう作品が作れるのが日本とは違うな…と。日本では被害者感情などから不謹慎のレッテルが張られそう(興行作品ですからね)。これも良いか悪いかは…何とも言えません。

  • ジュン一

    4.0

    答えようにも、解の無い問い。

    タイトルの〔NITRAM〕は 本作の主人公『MARTIN』の名前を逆さ読みにし 幼い頃からちょっと違っている彼の蔑称として 同級生等が用いたもの。 当然の様に本人はその呼称を嫌っている。 また、「REDRUM REDRUM」と呟いていた少年の一家が悲惨な体験をしたように 昔から逆さ読みは凶事のサインと相場は決まっている。 実際にはどうだったのかは分からないが、 映画で描かれる『マーティン』は長じてからも 見ていてまだるっこしいし 感情移入すらしたくない人物造形。 精神的に何らかの障害を持っている可能性もあるけれど、 深く考えることをせずに直情的。 「俺はまだ本気出していないだけ」 或いは「俺は何時かやってやるぜ!何かを」のような 何事も長続きせず、 共感の欠片すら持つことができない。 1996年にオーストラリアで起きた 無差別銃乱射事件の犯人の 犯行直前までを実録した作品と聞いている。 テロ行為との違いはあるものの 〔ウトヤ島、7月22日(2018年)〕が 銃を乱射され逃げ惑う側を描いたA面とするなら、 こちらはする側の心情を扱ったB面とも言えようか。 もっとも先に書いたように、 本人に対しては同情の一片すら まるっきり持つことは不可能。 両親は兎も角、周囲からのパッシングだけで これほどの悪が生まれてしまうものなのだろうか? たとえ、自身に苛立ちを抱えていても、 それを暴力の形で外に発露させるのは 許されぬだろう。 エンドロールの前に、この事件が契機となり 同国内での銃規制が促進された旨の注記が入る。 しかし実際には、二十年を過ぎ 所有される銃の数は却って増えているとも。 一方で、建前的には銃が無い日本でも、 偏った思想による大量殺人は後を絶たず、 武器の有無だけが象徴的に扱われることには首を傾げてしまう。

  • eru********

    4.0

    世の中に絶望した青年の末路

    情緒不安定で精神的に不安定な青年ではあるが 事件を起こさせた動機はやはり周りの環境にあると言わざるを得ない。 愛するヘレナの死 父親の自殺 母親の束縛 少年時代のいじめ サイコパスやシリアスキラーに共通している環境に当てはまる部分も多く 彼自身も軽度の知的障害があり周りに馴染めない。 映画で彼が事件を起こす経緯を見ているともう避けられないような 運命に支配されてるとしか思えなかった。 またケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技も圧巻で リアルで物悲しく恐ろしい。 実際の「ポート・アーサー事件」を元にしているが 殺人シーンを一切見せずにニトラムの心情を描いている映画なので 殺人シーンが苦手な人でも是非見てほしい傑作でした。

  • とし

    3.0

    ポート・アーサー事件

    2022年3月14日 映画 #二トラム #NITRAM (2021年)鑑賞 オーストラリアで起こった無差別銃乱射事件について、犯人の青年が犯行に至るまでの行動や生活を丁寧に描いた作品 子どもに対する母親と父親の対応が異なりますが、どちらが正解か難しいですね @FansVoiceJP さん試写会ありがとうございま

  • ken********

    5.0

    どうしたらよかったの

    無差別銃乱射事件のポート・アーサー事件を起こした犯人の話。 みんな人生ままなないのに懸命に生きているのだよ。自分が一番わかってそうなのに。 犯人の屈折してしまったのもわかるが、これはどうしたらよかったのだろう。 考えるとつらいなー。 ほんと、問題作。

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