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エルヴィス
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エルヴィス

ELVIS

1592022年7月1日公開

bat********

4.0

ネタバレ壮絶な人生で時代に翻弄されたスーパースター

エルヴィスについてはスーパースターということは知りつつ、錦野旦さんみたいな格好した派手なおじさんというイメージしかなく(ファンの方すいません)、彼の音楽やどんな人生を歩んできたのか全く知らない状態で鑑賞。 結果・・・めちゃくちゃ面白かった!! 音楽の原点に黒人文化があること、エモーションの高まりからあの独特な動きが生まれ世の女性を虜にしたこと、デビューしてからあっという間に時代の寵児になり、その後紆余曲折を経てベガスでショービズ界の伝説になること。そんな激動の半生を、相変わらずのラーマン盛り盛り演出で一気に魅せていく。 個人的に159分は若干疲れたけど(笑) 主演のオースティン・バトラーが超イケメンな上に演技が素晴らしく、個人的には「ボヘミアン・ラプソディー」のフレディーよりも真に迫って見えた。 戸惑いながらも一気にブレイクし、その影響力が凄すぎた故に既得権益から疎まれ、謎の差別や偏見の的にされながらも、それらに抗って自分のスタイルを貫き通して歌い上げる姿の何とカッコいいこと!自由の象徴だったんだと知り、すごい爽快感っ!! 半面、スターとして返り咲きながら超身勝手なマネージャーのせいでベガスという「監獄」に閉じ込められ、心をすり減らしていく後半の姿は観てて辛かった。 また芸達者のトム・ハンクスのおかげで、お前もう一言も喋るな!その甲高い声ウザっ!!と本当にイライラしながら鑑賞(笑) 盛り盛りのラーマン演出と記したが、前半の鏡の迷路でのくだりが後半のホテルでの生活と円環をなす的確な演出や、エルヴィスの影響下にあろう現代POPSがさりげなく随所で流れる面白い演出など、映画としての工夫が凝らされていて感心した。 大佐のセリフで綺麗に纏めようとするラストが何言ってんだ!と腑に落ちなかったが、振り返って、あれは最後まであぁいう戯言を吐く大佐の人間性を描きたかったのかと解釈。 本当の自分を探し続けたエルヴィスと、本当の自分を欺き続けた大佐。 もっと早く大佐と離れていたら色んな可能性が広がっていたはず・・・と夢想せずにはいられない、実に素晴らしいラストのご本人による歌唱パートでした。

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