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炎の少女チャーリー
2022年6月17日公開

炎の少女チャーリー

FIRESTARTER

952022年6月17日公開

カーティス

2.0

ネタバレオチに納得がいかない

同名映画のリメイク版。組織の実験で超能力者になってしまった夫婦。そんな2人から生まれたチャーリーは強力な発火能力者だった…というストーリー。 原作小説とも旧作とも異なるアレンジが加えられているという事前情報を聞き、楽しみに鑑賞。 リメイク版の特徴はチャーリーの家庭や家族の描写にかなり時間が割かれていることでしょうか。冒頭ではリビングに置かれている消火器や、ネットやスマホを持たせない生活など、発火能力の持ち主の暮らしぶりがさりげなく描写されていて効果的。 本作のチャーリーは、眠っていた発火能力に目覚めたばかりで、能力をうまくコントロールできず戸惑う女の子。そんな彼女を「教育」しようとするパパの姿も印象に残ります。チャーリーが誤って殺してしまった猫の話や、彼が過去に犯した犯罪の話を通して、誰かを攻撃することの代償を説いていく。それにつれて、最初は感情的に発火していたチャーリーも変化していく…地味な流れではありますが、こういう描写を疎かにせずにやってくれたのは好印象でした。 そんな感じで前半はけっこういいなぁと思ったのですが、敵の本拠地に舞台が移ったあたりから雲行きが怪しくなっていきます。予算が足りなくなったのかセットも撮影も照明も安っぽく、ビデオスルーの安物洋画みたいな雰囲気に。チャーリーが「パパの教え」を破って敵を攻撃しまくる件も非常にあっさりしていてカタルシスがなく、おまけに発火描写がすごくショボい…(やっぱり予算がなかったんですかね?) 一番納得がいかなかったのはラスト。すべてが終わったチャーリーは、組織の刺客だった超能力者レインバードと共に去っていく…いやなんで? たしかに「組織によって無理やり超能力者にされてしまった」という意味では、レインバードもチャーリーと同じ境遇ではあるのですが、チャーリーの視点だとレインバードの過去なんて知りようがないし、超能力で過去を読み取ったような描写もないのです。なによりチャーリーにとってレインバードは「母の仇」。百歩譲って殺さないのはまだわかりますが、一緒についていくとは思えません。 レインバードはレインバードで、なぜチャーリーと一緒に行こうと思ったのか、その辺の感情が見えてこないので、釈然としない気持ちが残ります。 せっかくアレンジを加えたのだから、オチまできちんと練ってから撮影してほしかった。それが正直な感想です。

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