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鏡の中の女 (1975)

FACE TO FACE/ANSIKE MOT ANSIKTE

監督
イングマール・ベルイマン
  • みたいムービー 11
  • みたログ 20

4.00 / 評価:8件

生と死と双極性

  • 一人旅 さん
  • 2014年8月24日 1時38分
  • 閲覧数 303
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

イングマール・ベルイマン監督作。

精神科医の女性エニー(リヴ・ウルマン)の苦悩と絶望を描く。

エニーが絶望に陥る要因となった過去と現在の事実が生々しく現実的だ。
幼い頃に両親が交通事故死したことや祖母から受けた冷淡な言葉の数々、そして現在では、疎遠な夫と娘との関係に悩み苦しむ。

エニーのこれまでの人生は一体何だったのだろう・・・?
辛苦と痛みしかないじゃないか。でも誰にだって忘れられない負の過去はあるし、現在が全て順風満帆な人なんてきっといない。自分だって、子どもの頃に親に言われて傷ついた言葉は今でも憶えているし、恐らく死ぬまで記憶から抹消されることはない。現在では仕事が悩みの種だし、人間関係でも悩まされている。でも人生に希望や楽しみをもたらしてくれるものも必ず存在する。映画を観るのは自分にとって生きる上での大きな楽しみだし、友人と酒を飲むのもそうだ。

エニーは負の記憶と感情に支配されている。正と負のバランスが極端に崩れた時、人は絶望の淵に落とされるのかもしれない。映画の後半でエニーが自殺未遂をしてしまうのはそのためではないだろうか。
でも、最後にエニーは愛について悟る。正である生と負である死、双方を包み込む愛。死にゆく祖父を祖母の成熟した愛が支える。祖母に虐げられた過去と、祖母の愛。エニーは最後に人が有する双極性を目撃する。それはエニー自身にも当てはまることだと気付けたのならそれは救いだ。

主人公エニーに扮したリヴ・ウルマンの演技が凄まじい。
『秋のソナタ』の時もそうだったけど、“鬼気迫る”とはこのことなんだろうな・・・。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 知的
  • 絶望的
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