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カサブランカ

カサブランカ

CASABLANCA

103

cyborg_she_loves

2.0

イングリッド・バーグマンだけの映画

 私個人的にはこの映画、世の中では、現実の魅力より100倍ぐらい高く評価されすぎてると思います。  たしかに、イングリッド・バーグマンさんの美しさは、モノクロの劣化した画面からでも十分輝き出てきてこちらを魅了してくれます。  しかし、沢田研二さんが「カサブランカ・ダンディ」なんていう曲を捧げるほどキザ男の代名詞にまでなったこの映画のボギーですが、私にはただのモサッとヨレた中年男にしか見えません(実年齢42歳)。ダミ声も醜いです。この映画が公開された当時ならともかく、21世紀の今になってこの映画のボギーにうっとりする女性なんて、いるのかな。  「君の瞳に乾杯」なんていう「超訳」も、原作にないオーラを日本版に与えるのに成功しちゃいましたね。Here’s lookin’ at you は「こうして見つめてるよ」程度の意味でしょう。「君の瞳」なんてひとことも言ってない。  ストーリーは起伏もなんにもなく、昔別れた男女が異国の地で再開したらまた惚れ直した、ただそれだけ。たったそれだけの話を100分に引き伸ばしてあるから、まあ何十回居眠りして意識を失ったことか。  で、たったこれだけの恋愛話ではこの時間はもたないから、っていうんで、あとの大半は連合国を美しく、枢軸国を醜く描くという、戦意高揚映画として作られています。ここまで時局にべったりと貼りついた作りの映画を今見て「すばらしい」と感じる人の気持ちが私にはわかりません。  なんでこんな映画がいまだに、永遠の名画なんていうランキングの上位に入ってくるんでしょうかね。不思議な世の中です。

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