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カサブランカ (1942)

CASABLANCA

監督
マイケル・カーティス
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  • みたログ 2,410

4.11 / 評価:750件

殺伐とした時代の、人情

  • ジャビえもん さん
  • 2021年1月25日 16時44分
  • 閲覧数 263
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

戦時中、自分のことしか考えられないような時代に、他人に寄せる思いやり――。その温もりが描かれているからこそ、この映画は時代を超えて愛され続けているのでしょう。物語の前半で描かれる、殺伐とした時代の描写。それが濃いがゆえ、主人公のリックが赤の他人である人妻を救い、わが身を犠牲にして愛する女性を救う場面が、胸を打ちます。そして、そんなリックを「ずいぶん人情家だな」と皮肉っていた警察署長が最後の最後、リックを救う場面では、目頭が熱くなるほど感動してしまいます。

いくらいい脚本でも、演じる役者が魅力的でないとそれが生きないのですが、ハンフリー・ボガートの渋さが、映画全体の空気感を支配し、脚本の素晴らしさをよりいっそう際立たせています。この頃、四十代前半。驚きます。同じ年齢の今の役者さんたちを横に並べてみればわかります。この渋さに比べたら、みんなお子ちゃま同然です。時代が違うからなのか…。

そして、イングリッド・バーグマン。まさにスター。瞳が輝いています。あの有名なセリフは、彼女の瞳の輝きに触発されて生まれた言葉なのでしょう。ほんとうに乾杯したくなります。子どものように無垢な可愛らしさと、周りを寄せ付けないような神々しい美しさとが同居した、稀有な女優さんです。この人と並べることができる女優さんは、グレース・ケリーだけでしょう。

もう一人、忘れてはいけない俳優さんがいます。警察署長を演じたクロード・レインズです。この署長は、自分の立場を利用して人妻の肉体をわがものにしようとするような、下種な男なのですが、クロード・レインズのような名優が演じると、なぜか憎めない。なぜって、彼の演技力と存在感が、超一流だからです。リックの店を営業停止にするときの彼の言動。爆笑します。今時の映画を観ていると、生理的嫌悪感しか持てないような悪役ばかり。脚本もさることながら、役者がお粗末だからなのでしょうね。悪い奴だけど憎めない。そんな悪役を演じられてこそ、初めて名優と言えるのでしょう。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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