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カサブランカ

カサブランカ

CASABLANCA

103

say********

4.0

恋、命懸け

イングリッド・バーグマンの存在感が、思いのほか薄い。要するに、単なる美人で、二股の浮気女。まぁでも、「風と共に去りぬ」以前のヒロイン像としては、こんなモン。 と、最初に苦言を呈したが、それを補って余りあるハンフリー・ボガードのカッコ良さよ。名作と呼ばれるラスト、名セリフの数々は、さすが。人生終わる前に、是非見ておくべき傑作。 最低限、常識的な歴史を具体的な年代とともに知っておいた方がいい。 1939年9月1日 ドイツがポーランド侵攻、その2日後に英仏がドイツに宣戦布告 1940年 ドイツがフランス(他)を占領。英国本土侵攻には失敗。 1941年 ドイツが南欧、東欧へ侵攻。全欧の半分以上(ソ連を除く)を支配下に収める。 同年12月 真珠湾攻撃。アメリカ参戦。 1942年 日本が急速に東南アジアの各地(主に米国・英国領)を占領。 1942年11月 映画「カサブランカ」米国で公開 つまり、公開当時は日独が攻勢、英米は劣勢だった。そういった状況下でこの作品は製作され、多くの米国民が、ボギーに自国を投影して鑑賞した。米国が日本に2発の原爆を投下し、勝利を収めるのは、ご存知1945年の夏である。 ついでに言えば、時代に翻弄され流される人物たちは、アメリカの勇気によって助けられる国々、というところ。イングリッド・バーグマンの弱々しさも、その辺の事情あってのこと。 過去、歴史的背景を知らずに鑑賞した経験をお持ちなら、再度見直すのもアリでしょう。 ちなみに、音楽だけでも味わう価値のある映画。

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