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赤い航路 (1992)

BITTER MOON/LUNES DE FIEL

監督
ロマン・ポランスキー
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  • みたログ 357

3.81 / 評価:73件

あなたは私のタイガー

  • kor******** さん
  • 2013年9月10日 1時15分
  • 閲覧数 1487
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

こんにちわ。掲題にも書いたように女性から「you are my tiger」と言われても(言われた事もないけれど)まったく興奮しない冷め気味な私です。そんな私のような退屈な人間や、何も出来ないでいる傍観者を演じさせたら「その顔はズルイよ」と言わざるを得ない適役ヒュー・グラント。綺麗な妻を得て、今まで以上に何不自由ない薔薇色の生活が待つイギリス人の彼の前に車椅子姿をアメリカ人男性が現れ耳元でこう囁く「そんな人生で満足かい?」と。

ナレーションベースなこともあり官能私小説の中への入り込ませ方や、朝焼けが照らす裸体の画など、少ないキャストでありながらも人間が奥底に隠す感情(作中の台詞を借りるなら「炎の啓示」)を「卑猥は神聖」だと言い切り続け、セールスマンに押し売られる形でエロティズム溢れる劇中にポランスキー監督が誘います。

ただ、謎の女性ミミを演じるエマニュエル・セニエの良さが私には冒頭からいまいち理解できず、極太眉毛とむっちりめな肉体が奇怪な踊り(まさに貞子ダンス)を見せてもあまりエロティズムを感じられなかった点は残念。本作を少しでも調べればわかることですが、作中のアメリカ人作家オスカー(ピーター・コヨーテ)が妻に対して行なう仕打ちや、過激になっていく倒錯的な行いそのものが、自らの妻をミミという役に据えたポランスキー監督のプレイの一環にも感じられてしまうドロドロな愛憎劇。

だが、だが…

存在自体に耐えられなくなる倦怠から相手を壊したくなる衝動へ。どんでん返しが待つエンディングしかり、それまで飽き飽きしていた官能さが残したとは思えないラストの余韻に驚く自分。なにこれ?と新たな扉の前に佇む私は、肌に纏わり付く湿気がイヤで仕方なかった思春期の雨の日、公園に落ちていたアダルトな本を見つけた時と同じ表情でした。

詳細評価

物語
配役
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