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悲しみよこんにちは

悲しみよこんにちは

BONJOUR TRISTESSE

94

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4.0

内面の声と退屈の原因

1957年。オットー・プレミンジャー監督。裕福な父とともにパリで暮らす少女(ジーン・セバーグ)だが、何をやっても楽しめない。父とともに出ていたあるパーティの間、その原因となった一年前の出来事を思い返して、、、という話。冒頭、いきなり退屈し切ったセバーグの無表情に何かありそうだとわくわくしたけれど、そうでもなかった。 なぜなら、退屈の原因として、1年前の出来事への自責の念がしっかり思い出され、反省してしまうからです。「退屈」にこんなに明確な原因があっていいものだろうか。人はもっと一般的に、なにげなく「退屈」するのでは。しかも、思い出してみれば、冒頭のセバーグの無表情には内面の声がついており、しっかり説明されていたのだった。退屈の原因といい、内面の声といい、説明ばかり。セバーグの「無」表情のよさが説明による「有」意義によって消されていく。。。 父と娘の親密すぎる関係の悲劇ですけれど、娘が時代のモラルに染まりすぎた保守的人物のために面白さが抑制されています。

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