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彼女たちの舞台 (1988)

LA BANDE DES QUATRE/GANG OF FOUR

監督
ジャック・リヴェット
  • みたいムービー 7
  • みたログ 39

3.80 / 評価:10件

重なりから生じるずれ/なぞ

  • noh******** さん
  • 2009年4月17日 10時36分
  • 閲覧数 417
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

2時間40分!でも、リヴェット作品の中では短い方。アウト・ワンは12時間40分だし(笑)。見るのは何回目かな。でも、今回もなんかもう一回!ってなって、続けて2回見てしまった。

延々とお芝居のお稽古が続く。それも退屈な古典。その合間に、1軒屋に寄宿する4人の女の子とそこから出て行った女の子の日常が挟まれる。4人に、別の名前を語って近づく男は、出て行った女の子と彼女の恋人が事件に巻き込まれたことをほのめかす。更に、意味深に、列車の窓ごしに見える風景が、吹きすさむ風の音と共に挿入される。真夜中だったり、昼間だったり、明け方だったり・・。

リヴェットの作品だから、謎はあくまで謎のままで去ってゆく。どうなるの?どうなったの?どんなひとなの?と、こちらが追いかければ追いかけるほど、途中、つかまえられそうでいて、さいごにするりとかわされる。だから、続きを知りたくなる。そして、その謎解きの思わせぶりな世界に、もう少しいたいんだけど、と思わせる。

最近見たものに、リンチ監督のツイン・ピークスがあって、恐らく、ツイン・ピークスにはまるひとも、わたしのこういう状態になってはまるのかなと思う。ところが、どうしてだか、何が違うのかが、まったくわたしには分からないのだけれど、ツイン・ピークスにはまったくのめりこめないのだ。4話目くらいで、脱落しちゃった。ツイン・ピークスでは、謎があっても、その謎をたどりたい欲求になぜだかかられないのだ。で、謎に対するヒント的なものが提示されても、あ、そう、だからどうなの?と、わたしの好奇心が食いつこうとしないのだ。彼女たちの舞台も、似たような外枠だと思うのだけど、なぜ自分がこんなに食らいついてしまうのか分からない。でも、気になってまた見てしまう。

ツイン・ピークス以外によぎったのが、オゾン監督。8人の女とか、この作品を意識していやしないか、なあんて思った。スイミング・プールも。同じフランス人だから、たぶん見てるだろうけど。気になる。

北の橋より先に撮られたと勝手に思い込んでいたのだけど、こちらの方が新しい。でも、絵も雰囲気もストーリーも、北の橋のほうがずっと新しく感じる。

主役の4人は、売れていない素人も含め、リヴェットがオーディションをしたそうだ。残念ながら、後に飛躍している女優さんはいない。脇に、ふたりのベロニカやトリコロール赤の愛で主役を演じたイレーヌ・ジャコブがクレジットされているけど、わたしにはどの子か最後まで分からなかった(苦笑)。で、やっぱり群を抜いて存在感を放っているのがビュル・オジェ。彼女の扮する演劇のクラスの先生が、物語全体をひきしめ、要になっている。

たぶん、日本でリヴェットの評価は低いので、映画館に見に行くひとも少ないだろうし、借りて見るひとも少ないだろう。更に、おなじような場面や動作、台詞の繰り返しが多く、3時間近くと作品の長さも長いので、途中眠ってしまったり見るのをやめるひとも多いだろう。リヴェット自身、インタビューの中で自分の作品の長さに対して苦笑していた。でも、切れと言われて、どこを切るかと考えると、わたしには思いつかないんだな、これが。でも、日本人の10人中9人は退屈と評価するんじゃないかな。フランスでも、もしかしたらそうなのかも。

そうそう、前に見た時はするっと流していたけど、美しき諍い女の公開後に見るのは初めてなので、ここでもその絵のエピソードが出てきて、そんなに好きなのか、と思った。

でも、なんでわたしは、この作品を見てしまうのだろう。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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