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カバーガール

カバーガール

COVER GIRL

106

みゅう

5.0

注目すべきミュージカル

以前、レンタルDVDで鑑賞。そのときはまあまあかな…?、で終わっていた作品。 最近、寝床に置いてある小型パソコンでYou Tubeをいじっていたら、この映画のフルムービーがUpされているので見てみたら、色があまりに美しいので何度も繰り返し見るようになってしまった。つけっ放しで寝てしまうこともしょっちゅうだ。 テクニカラーで滅茶苦茶きれいな色にため息。これがまさか1944年の作品か。 流れる音楽があまりにいいので、誰の曲だろうと思ったら何とジェローム・カーンとアイラ・ガーシュウィン。若かりしジーン・ケリーと油のったリタ・ヘイワースの強力主演俳優とあっては、これはただ者の映画ではないな…と、ますます気になり始めた。 一回り先輩のフレッド・アステアはこの作品の前10年間、ハリウッド・ミュージカルをまさに創造し引っ張ってきたがアステア・ロジャースのコンビは39年に既に解散してしまいアステア孤軍奮闘するも、さてこれからミュージカルはどうなるか?という時期の作品である。 アステア・うミュージカルは歌と踊りを楽しんでもらうには軽いコメディが良い…というタッチでっず~ときていた。確かにその通りで、深刻なムードじゃ、歌も踊りも見たくなくなってしまう。しかし、これによるマンネリは脱しなければ、ハリウッド・ミュージカルに未来はない。そういうことだったのでは、ないだろうか。 この「カバーガール」はまさに、その回答だったのであろう。今までよりも嫉妬や喧嘩、失意や悲しみをもっと色濃くグサッとくるくらい描くものの、やっぱり最後は「良かった、良かった」で締めくくれるハッピー・エンドに持っていく。この先10年以上ジーン・ケリーはこの黄金パターンを引っさげてアステアと共に、ミュージカルの第二期黄金時代に向けて突っ走っていった。 この作品は、ジーン・ケリーの才能を世に知らしめると同時にミュージカルの未来を開いた記念すべき作品になったものと思う。 それにしてもジェローム・カーンの創った甘く切ないラブソング「Long Ago and Far Away」と、ハッピーエンド感を決定的に演出する「Make Way for Tomorrow」の対比はあまりにも見事で、この作曲家の才能は恐くなるほどだ。 ジーン・ケリーの歌声も素晴らしかった。

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