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髪結いの亭主
2011年1月8日公開

髪結いの亭主

LE MARI DE LA COIFFEUSE

802011年1月8日公開

一人旅

4.0

音楽は『仕立て屋の恋』に続きM・ナイマン

パトリス・ルコント監督作。 憧れだった理容師と結婚した中年男の愛の日々を描いたドラマ。 日本でもファンの多いフランスの映画作家:パトリス・ルコントによる官能的恋愛ドラマで、本作はその年のルイ・デリュック賞を受賞した他、フランス版アカデミー賞であるセザール賞で最優秀作品賞を含め7部門にノミネートされています。 幼い頃から理容師と結婚することを夢見ていた中年男:アントワーヌが、ある日小さなサロンを営むマチルドと出逢い結婚、二人は愛に満ちた幸福な日々を送り始めるが―という恋愛ドラマで、街角のサロンを舞台にした夫婦の愛の風景を綴っています。 イタリア出身の肉感的美人女優:アンナ・ガリエナ扮するマチルドの性的魅力が充満した官能性溢れる恋愛ドラマで、彼女の美しい髪の毛や、胸とお尻の膨らみ、腰から脚にかけてのライン、服の隙間からちらりと見える柔肌…が彼女を熱心に見つめるアントワーヌの視線を介して官能的に映し出されます。 理容師に憧れ続けた男のフェティシズムとそれに応える女の深い愛の軌跡を見つめた成熟した大人の恋愛ドラマで、至上の幸福にある“今”を永遠に閉じ込めておきたいというささやかな願いがもたらす儚く切ない結末が深い余韻を残しています。 そして、ピーター・グリーナウェイ作品の音楽を手掛けたことを足掛かりに映画音楽家としてのキャリアを始動させた英国出身の名匠:マイケル・ナイマンによるスコアが物語に深い抒情性を与えていますし、主演のジャン・ロシュフォールがラジカセから流れるエキゾチックな音楽をバックに披露するアラビア風の踊りが異彩を放っています。

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