ここから本文です

仮面/ペルソナ (1966)

PERSONA

監督
イングマール・ベルイマン
  • みたいムービー 25
  • みたログ 206

3.86 / 評価:117件

女は“演じる”生き物なのよ

  • bakeneko さん
  • 2019年10月24日 9時06分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

神の沈黙三部作の直後にベルイマンが撮った心理解剖ドラマの傑作で、女性の中にある二面性を、2人の女優が演じるキャラクターの融合&入れ替わりに象徴させて描き出してゆきます。

失語症になった女優のエリザベート(リブ・ウルマン)は療養のために看護婦のアルマ(ビビ・アンデショーン)と海辺の施設で2人きりで過ごすことになる。エリザベートは本音を隠して“良い母親&妻、そして架空のキャラクター”を演じ続けることに疲れていたのだ。一方のアルマは自分のことを現実的で単純な女として考え、他人になりきることのできるエリザベートにあこがれを持っていた。エリザベートの失語症は治らなかったが二人の仲は急速に接近し、アルマは自身の秘密をエリザベートに話して聞かせる。しかし、エリザベートがその秘密を手紙に書いたことを知ったアルマは、わざとガラスの破片でエリザベートに怪我を負わせるーその面従背反の行為にそれまで単純だと思っていた自身の中にある二面性を自覚したアルマは、エリザベートの症状を理解すると共に自身も同じ葛藤を共感する。逆にエリザベートはアルマの中に在る自分と同じ二面性を客観視することで精神のバランスを取り戻し…というお話で、主要登場人物が2人で二人の関係が次第に逆転してゆく作劇は「召使」や「探偵スルース」も連想させます。

2人の女性の葛藤による変化&融合を、鋭利な心理解剖劇として見せてゆく作品で、
「沈黙」の抽象表現は、冒頭とエンディングの少年が観る光景として凝縮されていますので、ドラマパートはじっくり2女優の熱演と名カメラマン:スヴェン・ニクビストの映像を堪能する映画となっていて、夏のスウエーデンの海岸の様子も映し出されています。
また、プロローグとエンディングでは「沈黙」で印象的だったグンネル・リンドブロム少年が少し大きくなった(15歳)様子も見ることができますし、骸骨やモンスターが出てくるサイレント映画は「牢獄」(1949年)由来ですよ!

ねたばれ?
1、冒頭のシュールレアリズムコラージュ(蜘蛛や屠畜シーンが出てくるとブニュエルっぽくなるなあ…)の女の子が川に入っているアニメーションは何という作品なのかな?
2、スウエーデンのキノコはでかい!

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ロマンチック
  • 不思議
  • パニック
  • 不気味
  • 勇敢
  • 知的
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ