仮面の中のアリア

LE MAITRE DE MUSIQUE/THE MUSIC TEACHER

98
仮面の中のアリア
4.3

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(4件)

かっこいい13.0%ゴージャス13.0%ロマンチック13.0%切ない13.0%セクシー8.7%

  • ms1********

    5.0

    その歌声に聞き惚れ、美しい風景に見とれる

    はじめに注意しておかなければならないことがある。 それは、yahoo!の解説を読んではいけないということだ。 なぜなら! 思いっきりラストシーンのネタばれが書いてあるから(笑) 幸いにも私は読まなかったので助かったが、もしこれからこの映画を鑑賞しようと思う方がいたら見ないように気を付けて欲しい。               ●○●○●○●○ まず、この邦題が素晴らしい。 『仮面の中のアリア』 これほど的を射たタイトルはないだろう。 原題は、《Le Maitre Musique 音楽の先生》。こう言ってはなんだが、つまらないタイトルである。 ネタばれにならいないようにストーリーを書いていこう。 往年の名歌手ジョアキムは、自ら余命を察して、リサイタルで、突然引退を発表する。 そしてジョアキムに憧れる、彼の親友の娘ソフィーを弟子にし、今後の人生の全てを賭けるつもりでいた。 ある朝、市場でスリを働く青年ジャンの美声を耳にし、彼の持つ才能を直感したジョアキムは(半ば無理矢理ジャンを家に連れてきて)、以後二人の弟子に自分の歩んできた道を授けることになる。 そんな中で、いつしかソフィーはジョアキムに想いを寄せ、ジャンはソフィーを愛し始める。 そして二人の弟子は、ジョアキムのかつてのライバルで、彼に挑戦して声を潰したスコティ公爵主宰のコンテストに出場することになる。 公爵は、ジャンと自分の弟子のアルカスの声がそっくりなのに気づき、仮面をつけて二人を対決させる! という話。 見所(というか聞き所)は、当然歌である。その中でも、コンテストで披露される歌はとても素敵だ。またそこまでの展開も個人的には良い。 マーラー、モーツァルトなどの名曲の数々。 そして前のレビュアーさんも書かれていたが、風景がとても美しい。 クラシック音楽を題材とした映画の中では『アマデウス』以来の感動があるといわれ、ヨーロッパ・アメリカでロングラン・ヒットし、日本でも大絶賛を浴び、全国拡大ロードショーされた作品である(それにしては知名度が低いみたいだが……w)。 クラシック音楽、オペラなどが好きな方にはたまらない作品ではないだろうか。 ただ、話の流れが淡々としているので、寝不足気味の方がご覧になられたらその歌声が子守歌代わりになるかもしれない(笑) yahoo!には登録されていないが、この映画は数々の賞を取り、映画祭に出展されている。 まず(受賞ではないが)1989年アカデミー外国語映画賞ノミネート。 1988年カンヌ映画祭特別招待上映。 1988年ヨーロッパ映画祭審査賞+大衆賞+男優賞+リカール賞 1988年モントリオール国際映画祭正式出品 1988年リオ・デ・ジャナイロ国際映画祭審査員特別賞 1988年最優秀ベルギー映画賞 ジョアキムを演じるのは、カラヤンがこの上なく評価したといわれる天才歌手ホセ・ファン・ダム。なるほど、彼の歌声は素晴らしい。 以下微妙にネタばれだけど、yahoo!の解説ほどではない(笑) 上記のストーリーで、ソフィがジョアキムに思いを寄せると書いたが、残念ながらその思いは実らない。 ジョアキムはソフィーの愛を拒否してしまう。その夜、彼女は窓の外から、ジョアキムが長年の音楽仲間エステルの伴奏にあわせて歌っている姿を見て、その二人に言いようのない深く大きな絆を感じてしまう。 そこにジャンがやさしく近付いていく。そしてその時、ソフィーはジャンの愛に気づくのだった。 そこでラブシーンか……と少し期待していたのだが、キスシーンすらなかった(残念) 二人で身を寄せるだけである。 しかしその光景に私は、二人のお互いへの想いが強く表されているような気がした。それこそ、濃厚なラブシーンを見せられるより、だ。 そしてコンテストの前夜、二人は結ばれるのだが―― その光景には、近年の映画のラブシーンには見られない、上品さがあった。 気高さ、と言ってもいいかもしれない。 勢いではなく、感情にまかせるのでもなく、快楽を得るためでなく、そこには紛れもない【愛】が見えた。 ちなみにホセ・ファン・ダム以外の役者はみんな実際には口パクであるが(笑)、その歌声に思わず鳥肌が立つほどである。 実際に歌っているのはソプラノ歌手のディナ・ブリアン、テノール歌手のジェローム・プルエット。 「よくこんな声が出るな……」と唸ってしまう。特に高音。こう言ってはなんだが、人間の声とは思えない(良い意味で)。 退屈に感じる方も多いだろうが、個人的にはとても面白かった。 お薦めである。

  • ytp********

    5.0

    芸術家の死と孤独

     主役のバリトン歌手を演じるジョセ・ファン・ダムはオペラ・ファンなら知らぬ人はいないほどの名歌手である。その実際のクラシック音楽家が主演する、超をつけたくなるほど珍しい映画である。マリア・カラスがかつて映画で主演したことがある。オペラ歌手は普段から舞台に立ち、演出家の指示を受ける身でもあり、演技などは言ってみればお手のものであることは他ならぬこの映画がいみじくも証明していると言えるだろう。  ファン・ダム演じるバリトン歌手は妻がピアノ伴奏を務めるコンサートで歌っていたが、致命傷と思える病を感じ、舞台上から客席へ向かって引退を表明した。理由は明らかにしなかった。そして、フランスの瀟洒な城で後進の指導を始めるが、生徒は最初は親戚の娘一人だけ、そして間もなく、駅頭で歌いながら、スリを働いた若い男をかくまうと同時に強引に歌の生徒にする。この二人だけを教える声楽教師として余生をかけるのである。その娘は教師に淡い恋を感じ、師に告白するが、その師は死の影に侵されそれに応えることができない。  厳しい訓練が功を奏し、めきめき実力をつけ、ある伯爵が主催するコンクールに招かれ、伯爵がほれ込むほどの美声をきかせ、会場を拍手の渦に巻き込む。この映画の日本語タイトルに付けられた「仮面のアリア」(原題は「音楽教師」)とは、その元スリの青年歌手と伯爵の弟子で同じくコンクールに出場した歌手の二人が声が瓜二つであり、二人に仮面を被らせ、どっちが優れているか声だけの勝負をしようとしたことを指す。  ファン・ダム演じる音楽教師は、会場に姿を現さず、自宅でコンクールの最中に息をひきとっていた。彼の弟子が勝利を収めた直後、会場にその報せが舞い込み、娘は涙にくれる。ラストシーンは音楽教師が葬られところが映し出される。  世界的名声を得たバリトン歌手が真実をひた隠して引退し、孤独に耐える姿を深い哀愁を込めてファン・ダムは見事に演じきっている。彼を愛し始めた娘に対し、「芸術家の味わう孤独を愛さなければいけない。」と説得するその言葉には、彼の生きてきた芸術家としての人生をそのまま語る響きがある。  彼が人生最後の歌として、だた独り自室で自らピアノを弾きながら歌うのは、シューベルトの歌曲「音楽に寄す」であった。これは信仰にも似た音楽への感謝である。  この作品の背後で繰り返し流れるマーラーの音楽は交響曲第4番の第3楽章と歌曲「私はこの世に忘れられ」であり、甘美でもあり、人生において逃れることのできない孤独感を見事に響かせ、映画に深い詩情を与えている。また、フランスの慰撫するような自然の姿を美しく捉えている。娘を演じるアンヌ・ルーセルの澄んだ、一途な瞳も私には深い印象を与えられた。音楽映画の傑作と言いたい。      

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレ耳の極楽!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • yos********

    4.0

    とにかくアリアが素晴らしい。

    『カストラート』や『王は踊る』の監督の物なのでぜひ観たいと思って探した作品です。 私個人的に作品の中の音楽(クラシック)が良ければ大体お点が良くなってしまうのです。 ホセ・ヴァン・ダムのバリトンは素晴らしいし、口パクですが他の出演者のアリアも素敵です。映像もヨーロッパの北の方の田園の景色が美しい。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
仮面の中のアリア

原題
LE MAITRE DE MUSIQUE/THE MUSIC TEACHER

上映時間

製作国
ベルギー

製作年度

公開日
-

ジャンル