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赤い風車 (1952)

MOULIN ROUGE

監督
ジョン・ヒューストン
  • みたいムービー 6
  • みたログ 108

4.00 / 評価:31件

ベルの時代に警鐘を鳴らす画家

  • yiy***** さん
  • 2007年7月20日 0時22分
  • 閲覧数 566
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

「古き良き時代」というと、即物的な日本人は(なぜか)昭和の高度経済成長期を思い浮かべますけど、ヨーロッパ、特に西欧のひとにとっては、だんぜん19世紀末の「ベル・エポック」ですね。

音楽とダンス、色彩と詩、恋と平和に満ちた至福の時代。こんな時代が本当にあったんだなあ、って、西洋人ならずともなんとなく懐かしい気持ちに浸れる映画です。

だけど、その幸福は嵐の前の静けさにすぎませんでした。第一次世界大戦が今までの価値観を徹底的にぶっこわしてしまうのです。それ以後、文化、経済、政治におけるヨーロッパの支配力は退潮し、かわりにアメリカとロシアが台頭してきます。幸か不幸か、ロートレックはその前に亡くなってますけど、彼は社会が抱える矛盾みたいなものを敏感に感じとっていたんじゃないでしょうか?

実際、「幸福」だったのは、全体からみればごく一部の貴族やブルジョワたちだけで、その裏にはかならず搾取され、一方的に差別される社会的弱者がいたわけです。貴族でありながら身体的なハンディキャップを抱えていたロートレックには、そういう社会のからくりはお見通しだったんでしょうね。彼が、気取ったロココ趣味にも、近代市民社会を称揚する印象主義にも組せずに、大衆的な題材を好んで扱ったのも、うなずける話です。

ところで、ウィキペディアでロートレックを調べたらびっくり。あのマリーの正体は、シュザンヌ・ヴァラドン。モーリス・ユトリロのお母さんだそうです。ユトリロの実父は不明ということですけど、もしかしてロートレックが・・・。なーんて、そんなわけないか。

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